名言ナビ
→ トップページ
今日の
日本の文豪の名言
☆
10月29日
☆
← 前日の名言
→ 翌日の名言
1.
青年(=青年作家)の仕事はこの(書く自我と書かれる自我との)分裂の過程を写すものであるだけに、一生のうちで一番困難な仕事だと思われる。
書く自我が確立される前に、書く自我と書かれる自我との分裂を書かねばならないのだから。
(
三島由紀夫
)
2.
結婚は早すぎてもいけない、おそすぎてもいけない、無理が一番いけない、自然がいい。
(
武者小路実篤
)
3.
君は山を呼び寄せる男だ。
呼び寄せて来ないと怒る男だ。
地団駄(じだんだ)を踏んで口惜(くや)しがる男だ。
そうして山を悪く批判する事だけを考える男だ。
何故(なぜ)山の方へ歩いて行かない。
(
夏目漱石
)
4.
母は一旦自分の所有するあらゆるものを犠牲にして子供に生を与えた以上、また余りのあらゆるものを犠牲にして、その生を守護しなければなるまい。
彼女が天からそういう命令を受けてこの世に出たとするならば、その報酬として子供を独占するのは当たり前だ。
故意というよりも自然の現象だ。
(
夏目漱石
)
5.
およそ「自分ほど苦労した者はありません」などと自ら云(い)える人の苦労と称するものなどは、十中の十までが、ほんとの苦労であったためしはない。
(
吉川英治
)
6.
もし途中で霧か靄(もや)のために懊悩(おうのう)していられる方があるならば、どんな犠牲を払っても、ああここだと掘り当てる所まで行ったら宜(よろ)しかろうと思うのです。
(
夏目漱石
)
7.
人間とは一日中に何百遍も菩薩となり悪魔となり、たえまなく変化している。
(
吉川英治
)
8.
われわれを恋愛から救うものは理性よりもむしろ多忙である。
(
芥川龍之介
)
9.
体が弱くなると、どうしても感情的になる。
自分一人の孤独に堪えなくなる。
他人にすがるようになる。
活発な心境が保てなくなる。
(
田山花袋
)
10.
すべて、徹底を願うことは、それにともなう苦痛も多い。
しかしそれによって与えられる快感は何ものにも見出すことが出来ない。
(
島崎藤村
)
11.
戦いというものは、あくまで「人」そのもの。
(
吉川英治
)
(
『三国志』
)
12.
(雲雀(ひばり)は)のどかな春の日を鳴き尽くし、鳴きあかし、又鳴き暮らさなければ気が済まんと見える。
その上どこまでも登って行く、いつまでも登って行く。
雲雀は屹度(きっと)雲の中で死ぬに相違ない。
登り詰めた揚句(あげく)は、流れて雲に入(い)って、漂うているうちに形は消えてなくなって、只(ただ)声だけが空の裡(うち)に残るのかも知れない。
(
夏目漱石
)
13.
そう、君らにはわかるまいが、五十六十の堂々たる紳士で、女房が恐ろしくてうちへ帰れないで、夜中に外をさまよっているのは、いくらでもいるんだよ。
(
川端康成
)
14.
悲哀や苦痛はつまり、楽しい青春の夢を猶(なお)楽しく強く味わわせる酒のようなものだ。
(
永井荷風
)
15.
いくら此方(こち)で力んだって、天気と疑いばかりは先方からはれるのだ
(
尾崎紅葉
)
16.
自分でも何かのお役に立つのだ。
このことは喜びである。
この喜びは自分の一生が無意味でないことを示している。
このことを幸福に感じるのである。
(
武者小路実篤
)
17.
議論を吹っかける場合には、わざと隙間を拵(こさ)えておくほうが良いんです。
そうしないと敵が乗って来ないんです。
(
谷崎潤一郎
)
18.
昼は夢、
夜ぞうつつ
(
江戸川乱歩
)
19.
人生を幸福にするためには、日常の瑣事(さじ)に苦しまなければならぬ。
雲の光り、竹のそよぎ、群雀(むらすずめ)の声、行人(こうじん)の顔・・・あらゆる日常の瑣事の中に堕地獄の苦痛を感じなければならぬ。
(
芥川龍之介
)
20.
阿呆(あほう)はいつも彼以外のものを阿呆であると信じている。
(
芥川龍之介
)
← 前日の名言
→ 翌日の名言
→ トップページ