酒飲みというものは、その家庭に於(お)いて、たいてい孤独なものである。
孤独だから酒を飲むのか、酒を飲むから家の者たちにきらわれて自然に孤独の形になるのか。 太宰治[だざい・おさむ]
(明治〜昭和の作家、1909〜1948) 『お伽草子』 「瘤取り」 【 太宰治の名言 】
〈全文〉
酒飲みというものは、その家庭に於(お)いて、たいてい孤独なものである。 孤独だから酒を飲むのか、酒を飲むから家の者たちにきらわれて自然に孤独の形になるのか、それはおそらく、両の掌をぽんと撃ち合わせていずれの掌が鳴ったかを決定しようとするような、キザな穿鑿(せんさく)に終わるだけの事であろう。
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