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木の癖組みは工人の心組み。
小川三夫[おがわ・みつを]
(日本の宮大工、寺社建築専門の建設会社「鵤工舎」の創設者、宮大工西岡常一の唯一の内弟子、1947〜) 『棟梁技を伝え、人を育てる』 材料となる個々の木材の癖を利用し、うまく組み合わせることによって、癖のないまっすぐな木材だけで造るよりもはるかに強度の高い建物を造ることができる。
それこそが大工の腕の見せどころである。 またそれは、木と建物の関係だけでなく、人で構成される組織と仕事の関係についても言えることである。 個性ある大工たちをうまくまとめあげて、仕事を完遂することが、リーダーである棟梁の腕の見せどころである。 〈全文〉
山に生えている木は動くことができない。 根付いたところで育つわけだ。 (中略)それが木の癖になるんだな。 (中略)(西岡棟梁は)その癖をうまく生かして建物を造れと言うんだな。 今は癖のある木や曲がった木は使わん。 使えんのや。 (中略)嘆かわしい話やで。 __ Link __ (中略)癖は才能やからそれは生かさなならん。 (中略)その癖をなかったことにして、みんな同じような人間にしようとしているのが現代や。 木は一本一本違うものや。 それを今は「木」で一括りにして、工場製品のように扱おうとしている。 (中略)そうした社会で子供の個性を生かすなんていうのは、言葉だけやというのがわかるやろ。 __ Link __ その戒めの口伝があるんや。 「木の癖組みは工人の心組み」 __ Link __ 《関連》
大勢の人間を育てる時は不揃いのままがいい。 不揃いだから支え合う。 (小川三夫) 《関連》 良匠(りょうしょう)は材を棄(す)つること無く、明君は人を棄つること無し。 (太宗) 《関連》 真っすぐ伸びる木もあれば、ねじれる木もある。 材質も堅い、粘りがあると様々です。 木も人間と同じ生き物なんですよ。 だから個々の木の声に耳を傾け、それぞれの生命を殺さずに、塔やお堂に移し(→続きはクリック)(西岡常一) 《関連》 いまの時代では、何でも規格を決めて、それに合わせようとする。 合わないものは切り捨ててしまう。 人間の扱いも同じですね。 それでは、理屈は通っても不自然なことこのうえない。 (西岡常一) 《関連》 木組みは木の癖で組め。 癖のある木は厄介。 しかし、右にねじれた部材と、左にねじれたものと組み合わせれば、強靱な力が生まれる。 (西岡常一) 《関連》 法隆寺が千年の歴史を保っているのも、みなクセ木を上手に使って建築しているのです。 (西岡常一)
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