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思想々々と大層らしく言うけれど、
私の思想が一体何(な)んだ? 大抵は平生(へいぜい)親しむ書巻の中(うち)から拾って来た、 謂(い)わば古手(ふるて)の思想だ。 二葉亭四迷[ふたばてい・しめい]
(明治の小説家、1864〜1909) 「平凡」 『平凡・私は懐疑派だ』に収載 ※平生(へいぜい)=普段、日頃、常日頃(つねひごろ)、平素(へいそ)、いつも。
※古手(ふるて)=古くからあること。 また、そのさま。 〈続き〉
此(この)蒼褪(あおざ)めた生気のない古手の思想が、意識の表面で凝(こ)って髣髴(ほうふつ)として別天地を拓(ひら)いている処(ところ)を見ると、理想だ、人生観だというような種々(しゅじゅ)の観念が美しい空想の色彩を帯びて其中(そのうち)に浮游していて、腹が減すいた、銭が欲しいという現実界に比べれば、はるか(※)に美しいように見える。 浮気な不真面目な私は直(す)ぐ好(い)い処を看附(みつ)けたという気になって、此(この)別天地へ入り込んで、其処(そこ)から現実界を眺めて罵(のの)しっていたのだ。 我存在の中心を古手の思想に託して、夫(それ)で自(みずか)ら高しとしていたのだ。 が、私の別天地は譬(たと)えば塗盆(ぬりぼん)へ吹懸(ふきか)けた息気(いき)のような物だ。 現実界に触れて実感を得ると、他愛もなく剥(は)げて了(しま)う、剥げて木地(きじ)が露(あら)われる。 古手の思想は木地を飾っても、木地を蝕する力に乏しい。 木地に食入(くいい)って吾(われ)を磨くのは実感だのに、私は第一現実を軽蔑していたから、その実感を得る場合が少く、偶(たまたま)得た実感も其(その)取扱を誤っていたから、木地の吾を磨く足しにならなかった。 従って何程(なにほど)古手の思想を積んで見ても、木地の吾は矢張(やっぱり)故(もと)のふやけた、秩序だらしのない、陋劣(ろうれつ)な吾であった。 ※「はるか」=「しんにゅう」に「向」という漢字
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