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人間はただ、自分がしたいと思ったことをせず、いやだと思うことに努めるならば、それぞれ身を全うすることができるものだ。
(ver.0) 武田信玄[たけだ・しんげん]
(戦国時代の武将、甲斐国の戦国大名、1521〜1573) (ver.1)
我したきことをなさずして、いやと思うことをするならば、全く身を持つべし。 《 戦国武将 》
「世間的な意味での成功」を手にしたければ、自分の嫌なことを進んでやることは、確かに「成功へ道」かもしれません。
大抵の人は、自分の嫌なことはしたがらないものです。 また、自分の嫌なことは、他人も嫌がることが多いもの。 だから、自分の嫌がること、つまり他人の嫌がることを進んでやることで、周りからの評価を高め、他人と差をつけることができるからです。 会社で出世するのは、まさにこういうタイプだと言えるでしょう。 ■しかし、「自分の好きなことでの成功」「夢の実現」を望むなら、やはり「したいと思うこと」をするべきです。 たとえ「世間的な意味での成功」を手に入れたとしても、自分が心からそれを喜べなければ、意味がないからです。 自分のしたいことを全くやらず、ひたすら嫌なことばかりして得た「成功」は、「真の成功」と言えるでしょうか? いくら社長になることができても、自分のしたい仕事とかけ離れていれば、果たしてそれは「真の成功」と言えるでしょうか? もちろん、社長というポストにつくことが「成功」だと思うなら、それもひとつの生き方です。 ■自分はどんな成功の形を望んでいるのか? それによって、努力の仕方、アプローチの仕方は全く変わってくるのです。 自分がどんな成功を望んでいるのか、まずよく考えてみることが大切です。 ■ところで、「自分のしたいことはせず、いやだと思うことに努めよ」というのは、支配者側にとって都合の良い考え方です。 この言葉によって、部下や民衆を自分の命令に従わせることができるからです。 武田信玄のこの言葉を語って説教してくる上司がいたら、自分を利用しようとしている、思い通りに操ろうとしている、と考えて間違いありません。 心を許すべきではないでしょう。 ■私は「嫌なことは全くせず、好きなことだけをしよう」と言っているわけではありません。 成功するには、時には嫌なこともしなければならないのは事実です。 しかし、それはあくまでも、自分が望む形の成功を手に入れるための手段に過ぎません。 ■どうせ嫌なことをするなら、できるだけ少ない作業時間で最大限の効果を得よう。 そして残りの時間をできるだけ好きなことに使おう。 それぐらいの下心やずるさを持っていなければ、ただ人に利用されるだけの、お人よしの便利人間で終わってしまうでしょう。
(七瀬音弥:ななせおとや)
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( 『ことわざ苑』 )
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( 作者不詳 )
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( P・J・オローク )
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( 辰巳渚 )
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( 佐々木定道 )
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