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[ 名言 ]
熾烈なラットレース(出世競争)の問題は、
たとえ競争に勝っても、
ラット(ねずみ)であることに変わりがないこと。

[ 出典 ]
リリー・トムリン
(米国の女優・コメディアン、1939〜)

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[ 解説 ]
出世競争は、愚かなものでしょうか?
不毛なものでしょうか?
私は、必ずしもそうとは限らないと思います。


■会社の規模が大きいと、それだけ仕事の種類や部署が多く、なかなか自分のやりたい仕事をさせてもらえなかったりします。
また、たとえ会社の規模が小さくても、なかなかやりたい仕事をさせてもらえないものです。
しかし、ある程度出世して権限が増せば、自分のやりたい仕事をできるかもしれない。
そのためには、出世競争に参加して、上を目指すしかない。
そういう考え方があっていいのではないでしょうか?
「出世競争で勝てる自信がないから、または出世のための努力が面倒だから、嫌な現在の仕事でも我慢して続けよう」という考え方よりも、はるかに前向きです。


■もし、出世競争が悪いとしたら、自分の本来の目標や生活や家庭を犠牲にしてしまう競争です。
つまり、出世自体が目的となってしまうことです。
出世競争で勝ち残れる人というのは、残念ながらごく一部です。
たいていの人がその過程で脱落していきます。
脱落したときに、自分には何が残っているか?
そもそも自分は何のために出世したいのか?
出世して何を手に入れたかったのか?
それらのことを常に念頭において競争に臨まないかぎり、たとえ出世競争に勝ち残ったとしても、その時点でただの「ネズミ」に成り下がっています。
みなさんの会社や職場にも何匹もいるはずです。
役職が高い人で、人間的に魅力が感じられない「ネズ公」達。


■出世とは、自分のやりたい仕事や立場を手に入れるための手段です。
もし、その仕事や立場を手に入れたら、出世競争とは一歩距離を置くといいでしょう。
あまり出世し過ぎて地位が高くなり過ぎたがために、自分の本来やりたい仕事ができなくなる場合も多いからです。
収入や権力が目的なら、いくら出世してもいいのでしょう。
しかし、仕事ややり甲斐が目的なら、自分にとって最適なポジションというものがあります。
その時に一番、満足感と幸せを感じるはずです。
(ながれおとや)


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