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青春などというものは、
それが過ぎ去ってからふりかえると、 二度とくりかえしたくないもので、 それに讃歌を捧げることができるのは、 いまだに青春のなかに生きているだけではないかと思われる。 倉橋由美子[くらはし・ゆみこ]
(小説家、1935〜2005) 『精選女性随筆集 倉橋由美子』(小池真理子選)
〈全文〉
青春などというものは、 それが過ぎ去ってからふりかえると、 二度とくりかえしたくないもので、 それに讃歌を捧げることができるのは、 いまだに青春のなかに生きているだけではないかと思われる。 __ Link __ 少くとも、 私自身の経験にもとづいていえば、 青春とは、 みっともない、恥じにみちた時期である。 それは私の青春が 人なみはずれて みじめであったり暗いものであったりしたからではなくて、 青春というものが本来、 あとになって、 「若気のいたりでした」 と恥じいるほかないようなものだからであろう。 __ Link __ 《関連》
青春あるいは若さに特権的な価値を認め、 青春の持続をひたすら求めている人間には、 青春から抜けだす可能性は少いといってよい。 そういう人間は、 いわば大人になることを拒否しているのである。 (倉橋由美子)
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( 能村龍太郎 )
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( 葛飾北斎 )
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