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[ 名言 ]
戦争がどういうものか──
体制に従順な圧倒的な多数の者達の、異端な人間に対する容赦のなさを知ること。

[ 出典 ]
山田太一[やまだ・たいち]
(脚本家・小説家、1934〜)
小説『終りに見た街』

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〈全文〉
戦争がどういうものか
──それは空襲の中を走ったり、肉親の死を見たり、生と死の境を切り抜けたり、竹槍で戦う決心をしたり、恋人とひき裂かれるような別れ方をしたりすることであるよりなにより──
食べ物や物の極端に不足した日常に耐えることであり、
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隣人たちの醜さを見ることであり、
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体制に従順な圧倒的な多数の者達の、異端な人間に対する容赦のなさを知ることであり、
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力を持った者の威丈高、国家の有無をいわせぬ強権などを思い知ることであり──
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( 緒方貞子 )

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