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[ 名言 ]
蝋燭は彼自身を燃やす他に他意もなければ野心もなく、一心に自分を灯(とも)して行く他ありません。
たとへ彼の垂れた蝋が畳を汚すことがあらうと、敷物を汚すことがあらうと、彼自身にはそれに就(つ)いて私は灯っていますと云(い)うことより一言も云いやうがないのです。
何と云われやうとも黙って灯って行く他に途(みち)はないのです。

[ 出典 ]
高光大船[たかみつ・だいせん]
(浄土真宗の僧侶、1879〜1951)
『「直道」 灯をかかげて』(1935年11月)

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〈全文〉
蝋燭(ろうそく)がともされますと、火口がだんだんとけ初めて、やがては蝋は垂れるようになり、形がくづれ出し、終(つい)には畳の上や敷物の上へ蝋がこぼれます。
この蝋燭のみにくさは彼自身の灯の光りで彼自身を人前に露出しているのです。
しかし彼は、人々が蝋が垂れたの、芯が延びたのとはやし立てている間でも黙って灯っているのです。
そして四方八方から勝手放題な批評を受けつつ、彼は燃えて燃えてやがては燃え尽くしてしまふのです。

蝋燭は彼自身を燃やす他に他意もなければ野心もなく、一心に自分を灯して行く他ありません。
たとへ彼の垂れた蝋が畳を汚すことがあらうと、敷物を汚すことがあらうと、彼自身にはそれに就(つ)いて私は灯っていますと云(い)うことより一言も云いやうがないのです。
何と云われやうとも黙って灯って行く他に途(みち)はないのです。

若(も)しかして蝋燭が彼自身を忘れて他人の云ふことに応答でも試みようとでもしようものなら、彼の灯は消えてしまふのです。


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