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[ 名言 ]
告白、自己反省、文明批評、大議論。
小説は、それらを伝達するため、もっとも重要な器具ではあるが、その器具は使用者に柔順でない。

[ 出典 ]
武田泰淳[たけだ・たいじゅん]
(明治〜昭和の小説家、1912〜1976)
『評論集 滅亡について 他三十篇』(川西政明編)

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〈全文〉
一行の文章を書くこと、それが既にカオスに対する抵抗である。
混沌は混沌のままでは、その裡に投げ出されている物体の一片をも表現できない。
カオスからコスモスに到達せんとする人類の願望に、小説家は参加している。
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美や抒情や理知、それをこそ小説家は求めている。
自己の乱れや粗雑、歪みや不統一で、あきれかえっている私でも、それを求めている。
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体当りの斬込戦術では、細く延び過ぎて切断されやすい兵站線(へいたんせん)と同様、現実の再構成は不可能であり、抒情とも理知とも離れがちになる。
告白、自己反省、文明批評、大議論。
小説は、それらを伝達するため、もっとも重要な器具ではあるが、その器具は使用者に柔順でない。
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※兵站(へいたん)=前線の部隊のために、後方にあって連絡・交通を確保し、車両・軍需品の輸送・補給・修理などにあたる機関・任務。

※兵站線(へいたんせん)=戦場と兵站(へいたん)部を結ぶ輸送路線。


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