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[ 名言 ]
空蝉(うつせみ)をのせてすなほな掌(たなごころ)

[ 出典 ]
後藤比奈夫[ごとう・ひなお]
(俳人、後藤夜半の息子、1917〜2020))
句集『初心』

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[ 意味 ]
蝉の抜け殻を手のひらに載せていると、何かにこだわっているのが馬鹿らしく思えて、自分の手が、そして手を通して自分の心が、素直になったような感じがする。

[ 補足 ]
※空蝉(うつせみ)=蝉の抜け殻。
魂の抜けたような空虚な状態の比喩。
また、儚い現身、儚いこの世というニュアンスがあり、現世に生きる人間の比喩にも使われる。
夏の季語

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