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目(め)
1.
海よりも雄大な光景がある。
それは天だ。
天よりも雄大な光景がある。
それは良心だ。
(
ヴィクトル・ユーゴー
)
(
Victor Hugo
)
2.
交わした言葉が、
笑い合ったささやかなことが、
言い合いしたつまらないことが、
相手のことを考えた時間が、
ともに目にした光景が、
すべてゆっくりと消化され、
わたしの栄養になりエネルギーになった。
それは失われたのではなく、
今もわたしの内にある。
あり続ける。
(
角田光代
)
(
Kakuta Mitsuyo
)
3.
空の青さが音楽だ。川の流れが音楽だ。
静寂が音楽だ。冬の光景が音楽だ。
シューベルトには、ものみなが音楽だった。
……
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(
長田弘
)
(
Osada Hiroshi
)
4.
いつも利用する駅の光景でも何でもいい。
定点観測の対象を持っていると、
それを軸にして
世界を理解することができる。
(
大前研一
)
(
Oomae Kenichi
)
5.
ことばでしか書けない光景があります。
目には見えない光景。
けれども、心にはっきりと映って見える光景。
そのような、ことばにしなければ伝えられない、心の目に見える光景をくっきりと描きとったことば。
いつもおなじような毎日の風景がちがって見えてくる。
それがことばの力です。
(
長田弘
)
(
Osada Hiroshi
)
6.
目を開けて、見るだけでよかった。
耳を澄ませて、聴くだけでよかった。
どこにでもない。この世の目ざましい真実は、
いつでも目のまえの、ありふれた光景のなかにある。
(
長田弘
)
(
Osada Hiroshi
)
7.
私の前にある美しい光景よ、どうか私を歩ませてください。
私の後ろにある美しい光景よ、どうか私を歩ませてください。
私の頭上にある美しい光景よ、どうか私を歩ませてください。
私の足もとにある美しい光景よ、どうか私を歩ませてください。
私を取り囲むすべての美しい光景よ、どうか私を歩ませてください。
( クレッゼ・ハタル )
8.
恋する男は、
自分の愛する女性と一緒に見た国や光景に関して、
並はずれた追憶を残している。
(
アンドレ・モーロア
)
(
Andre Maurois
)
9.
わたしたちは現在の停滞を、過去の光景に収斂(しゅうれん)することを許されずに、ただ未来にむけて放つことだけを許されているとおもえる。
(
吉本隆明
)
(
Yoshimoto Takaaki
)
10.
この世に、自分がスクリーンに大写しになる光景をイメージしないで俳優になった人は一人もいません。
(
ジョセフ・マーフィー
)
(
Joseph Murphy
)
11.
万能の潜在意識は誰のうちにもある。
その力は外界のすべての光景や音や対象物と遮断された静寂の時に引き出されるのだ。
(
ジョセフ・マーフィー
)
(
Joseph Murphy
)
12.
人生には特別な一瞬がある。
あのときだったのだと、ずっと後になってから、鮮やかに思い出される一瞬がある。
その、遠く過ぎた一瞬の光景が、そこだけ切りぬかれたように、ありありとした言葉になって、じぶんのなかにもどってくる。
(
長田弘
)
(
Osada Hiroshi
)
13.
人生の特別な一瞬というのは、本当は、ごくありふれた、なにげない、あるときの、ある一瞬の光景にすぎないだろう。
……
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(
長田弘
)
(
Osada Hiroshi
)
14.
ニュースでもなく、話題でもなく、情報でもないもので、
日々にどうしても必要なものがある。
そのときはそうと気づかない。
けれども、ずっと後になって、
じぶんのなかに、ふいにくっきりとよみがえってくる
一瞬の光景がある。
……
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(
長田弘
)
(
Osada Hiroshi
)
15.
日々にごくありふれた、むしろささやかな光景のなかに、わたし(たち)にとっての、取り換えようのない人生の本質はひそんでいる。
それが、物言わぬものらの声が、わたしにおしえてくれた「奇跡」の定義だ。
……
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(
長田弘
)
(
Osada Hiroshi
)
16.
私は客観の景色でも主観の感情でも、単純なる叙写の内部に広ごつてゐるものでなければならぬと思ふのである。
即ち句の表面は簡単な叙景叙事であるが、味へば味ふ程内部に複雑な光景なり感情なりが寓されてゐるといふやうな句がいゝと思ふのである。
(
高浜虚子
)
(
Takahama Kyoshi
)
17.
道徳的枠組や制約によって抑圧され、
押えつけられている読者は、
非常に正確に、克明に描写された残酷な光景であっても、
あらかじめ彼のなかに形成されている
道徳的、美学的フィルターを通って許可されたもののみを、
受け入れるのである。
……
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(
アンドレイ・タルコフスキー
)
(
Andrei Tarkovsky
)
18.
映画で大事なのは
その時のビジョンなんです。
耳たぶの産毛が金色に光ったりとかね、
そういう部分だけが印象に残って、
映画は残っていくんです。
ストーリーが残るんじゃないんですよ。
ストーリーなんて
なんとでもなるんですよ。
……
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(
宮崎駿
)
(
Miyazaki Hayao
)
19.
一つの訳詞が伝えるのは
千の情報にまさる感受性の光景の記録ですが、
その詩から手わたされるものは、
他の方法では語ることはできないだろう沈黙です。
……
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(
長田弘
)
(
Osada Hiroshi
)
20.
どこかの国で起こっている惨禍の見物人であることは、典型的な現代の経験であって、ジャーナリストという名で知られる職業的な特殊な旅行者たちがそれを絶えず提供してきた。
戦争は今では茶の間の光景であり音である。
(
スーザン・ソンタグ
)
(
Susan Sontag
)
21.
ある人がどの種類の感覚をより強く感受しやすい傾向にあるかということを、私たちは個性とか人格とか「私」と呼んで区別しているにすぎない。
それぞれの人がそれぞれの感受の仕方で、宇宙の諸部分を分有している光景が見えてくる。
(
池田晶子
)
(
Ikeda Akiko
)
22.
(旅というのは)
「自然を観察する」という立場でなく
「自然と調和したい」という姿勢に立って
初めて見えてくるものがあるようだ。
そのためには
自分が上手に周囲の光景に取りこまれなければならない。
(
杉山亮
)
(
Sugiyama Akira
)
23.
それがどれほど「真実らしい」光景を
見るものに提供していようと、
それはあくまでも「真実らしさ」にほかならず、
すなわち「真実」のまがいものなのであって、
間違っても「真実」そのものでないことは明白です。
(
蓮實重彦
)
(
Hasumi Shigehiko
)
24.
私は場合によれば、
二たび三たび繰り返した同じ旅にも、
友をさそうことがある。
そしてこの幾度となく、味(あじわ)い来(き)った光景を、
更(さら)により一層ふかく味わんことを欲すると共に、
私の新しき友にも
感激の叫びを見出さんことを期待する。
(
田部重治
)
(
Tanabe Juuji
)
25.
政府への信頼に基づいて、
政府の指示に従う人々の姿は、
愛国者にとっては美しい光景かもしれない。
でも、自分たちを騙し、苦しめ、そのまま放置した組織の指示に、
変わらず従う人間たちの姿は
恐ろしいか滑稽か、
どちらかあるいは両方ではないか(=両方だ)。
……
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(
朴沙羅
)
(
Paku Sara
)
26.
時評を
「同時代の精神史の光景」という次元に還元すると、
表層現象から消えずに残る文章は
あまりに少ないことに驚く。
(
山口昌男
)
(
Yamaguchi Masao
)
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