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今日の
小林秀雄の名言
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3月16日
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1.
文字の数がどんなに増えようが、
僕等は文字をいちいち辿(たど)り、
判断し、納得し、批評さえし乍(なが)ら、
書物の語るところに従って、
自力で心の一世界を再現する。
読書の技術が高級になるにつれて、
書物は、読者を、
そういうはっきり眼の覚めた世界に連れて行く。
逆にいい書物は、
いつもそういう技術を、
読者に眼覚めさせる。
(
小林秀雄
)
(
Kobayashi Hideo
)
2.
どのような史観であれ、
本来史観というものは、
実物の歴史に推参する為の
手段であり、道具である筈(はず)のものだが、
この手段や道具が精緻になり万能になると、
手段や道具が、当の歴史の様な顔をし出す。
(
小林秀雄
)
(
Kobayashi Hideo
)
3.
美しいものは、
諸君を黙らせます。
美には、
人を沈黙させる力があるのです。
絵や音楽が本当に解(わか)るという事は、
こういう沈黙の力に堪える経験をよく味わう事に他なりません。
(
小林秀雄
)
(
Kobayashi Hideo
)
4.
作品は
現実的に死んで古典化して行くとともに
又その輪郭を明らかにして行く。
(
小林秀雄
)
(
Kobayashi Hideo
)
5.
(思い出と希望という)この生活感情の言わば対照的な二方向を支えるものは、
僕等の時間を発明した僕等自身の生に他ならない。
(
小林秀雄
)
(
Kobayashi Hideo
)
6.
世人(せじん)がこれ(=変わり者)を許すのは、
教養や観念によってではない、
付き合いによってである。
付き合ってみて、
世人は知るのだ。
自己に忠実に生きている人間を軽蔑する理由が
何処(どこ)にあるか、と。
(
小林秀雄
)
(
Kobayashi Hideo
)
7.
(現代において)
精神という言葉は、
主観的なもの、空想的なものの意味に下落した。
(
小林秀雄
)
(
Kobayashi Hideo
)
8.
自分の仕事の具体例を顧みると、
批評文としてよく書かれているものは、
皆他人への讃辞であって、
他人への悪口で文を成したものはない事に、
はっきりと気附く。
(
小林秀雄
)
(
Kobayashi Hideo
)
9.
作家は仕事の他、
結局救われる道はないものだ。
(
小林秀雄
)
(
Kobayashi Hideo
)
10.
その日その日が自己批判に暮れる様な道を
何処(どこ)まで歩いても、
批判する主体の姿に出会う事はない。
別な道が屹度(きっと)あるのだ、
自分という本体に出会う道があるのだ、
後悔などというお目出度(めでた)い手段で、自分をごまかさぬ
と決心してみろ。
(
小林秀雄
)
(
Kobayashi Hideo
)
11.
謎は解いてはいけないし、
解けるものは謎ではない。
(
小林秀雄
)
(
Kobayashi Hideo
)
12.
買ってみなくてはわからぬ、
とよく骨董好きはいうが、
これは勿論(もちろん)、
美は買う買わぬには関係はない
と信じている人々に対していうのであって、
骨董とは買うものだとは
(骨董)仲間ではわかりきったことなのである。
(
小林秀雄
)
(
Kobayashi Hideo
)
13.
ミケランジェロは、
大理石の塊に向かって、
鑿(のみ)を振るう、大理石の破片が飛び散るに従って、
自分が何を考え、何を感じているかが明らかになる、
遂にダヴィッドが石の中から現れ、
ダヴィッドとは自分だと合点するに至る。
(
小林秀雄
)
(
Kobayashi Hideo
)
14.
批評精神は、
与えられた対象を、先(ま)ず破壊する事から始める。
よろしい、対象は消えた。
しかし
自分は何かの立場に立って
対象を破壊したに過ぎなかったのではあるまいか、
と批評して見給え。
今度はその立場を破壊したくなるだろう。
(
小林秀雄
)
(
Kobayashi Hideo
)
15.
感動は心に止(とど)まって消えようとせず、
而(しか)もその実在を信ずる為には、
書くという一種の労働がどうしても必要の様に思われてならない。
(
小林秀雄
)
(
Kobayashi Hideo
)
16.
誰も、モオツァルトの音楽の形式の均整を言うが、
正直に彼の音を追うものは、
彼の均整が、どんなに多くの均整を破って得られたものかに
容易に気付く筈(はず)だ。
彼は、自由に大胆に限度を踏み越えては、
素早く新しい均衡を作り出す。
(
小林秀雄
)
(
Kobayashi Hideo
)
17.
何故(なぜ)人間は、実生活で、
論証の確かさだけで人を説得する不可能を承知し乍(なが)ら、
書物の世界に入ると、
論証こそ凡(すべ)てだという
無邪気な迷信家となるのだろう。
(
小林秀雄
)
(
Kobayashi Hideo
)
18.
未来も過去も観念の塊りに過ぎぬ。
(
小林秀雄
)
(
Kobayashi Hideo
)
19.
言葉も亦(また)
紅葉の葉の様に自ら色づくものであります。
ある文章が美しいより前に、
先(ま)ず材料の言葉が美しいのである。
(
小林秀雄
)
(
Kobayashi Hideo
)
20.
現代の学生は不安に苦しんでいるとよく言われる。
不安なら不安で、
不安から得をする算段をしたらいいではないか。
学生時代から安心を得ようなどと
虫がよすぎるのである。
(
小林秀雄
)
(
Kobayashi Hideo
)
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