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今日の
小林秀雄の名言
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7月5日
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1.
本は、若い頃から好きで、
夢中になって読んだ本もずい分多いが、
今日となっては、
本ももう私を夢中にさせるわけにはいかなくなった。
新しい本を読み漁(あさ)るという事もなくなり、
以前読んだものを、漫然と読み返すという事が多くなった。
しかしそういう事になって、
却(かえ)って読書の楽しみというものが、
はっきり自覚出来るようになったと思っている。
(
小林秀雄
)
(
Kobayashi Hideo
)
2.
人々は批評という言葉をきくと、すぐ
判断とか理性とか冷眼とかいうことを考えるが、
これと同時に、
愛情だとか感動だとかいうものを、
批評から大へん遠い処(ところ)にあるものの様に考える。
そういうふうに考える人々は、
批評というものに就(つ)いて
何一つ知らない人々である。
(
小林秀雄
)
(
Kobayashi Hideo
)
3.
批評精神は、
与えられた対象を、先(ま)ず破壊する事から始める。
よろしい、対象は消えた。
しかし
自分は何かの立場に立って
対象を破壊したに過ぎなかったのではあるまいか、
と批評して見給え。
今度はその立場を破壊したくなるだろう。
(
小林秀雄
)
(
Kobayashi Hideo
)
4.
今日(こんにち)可愛がられている批評家の言葉が、
人手から人手に渡り歩き、
どんなに一銭銅貨の様によごれている事か。
(
小林秀雄
)
(
Kobayashi Hideo
)
5.
愛する事と知る事とが、全く同じ事であった様な学問を、
私達現代人は、余程努力して想像してみなければ、
納得しにくくなっている。
一冊の書物を三十年間も好きで通せば、
ただの好きではない。
(
小林秀雄
)
(
Kobayashi Hideo
)
6.
利害打算に追われ、
現実的観察なぞに追われている人々が、
じつはどんなに不安定な夢想家であるかを見抜くのは、
難しいことではない。
(
小林秀雄
)
(
Kobayashi Hideo
)
7.
どのような史観であれ、
本来史観というものは、
実物の歴史に推参する為の
手段であり、道具である筈(はず)のものだが、
この手段や道具が精緻になり万能になると、
手段や道具が、当の歴史の様な顔をし出す。
(
小林秀雄
)
(
Kobayashi Hideo
)
8.
歴史は繰り返す、
とは歴史家の好む比喩だが、
(中略)若(も)し同じ出来事が、
再び繰り返される様な事があったなら、
僕等は、
思い出という様な意味深長な言葉を、
無論発明し損ねたであろう。
(
小林秀雄
)
(
Kobayashi Hideo
)
9.
しっかりと自分のものになり切った強い精神の動きが、
本当の意味で思想と呼ぶべきものだと考える。
(
小林秀雄
)
(
Kobayashi Hideo
)
10.
僕等の受けた学校の科学教育を省みても、専(もっぱ)ら
人間が自然に直接に質問を発する能力を
鈍化させる術(すべ)を
教えて貰(もら)って来た様なものだ。
(
小林秀雄
)
(
Kobayashi Hideo
)
11.
作品の鑑賞とは
作者のゆめが
どれだけの深さに辿(たど)れるか
という問題に外(ほか)なりません。
(
小林秀雄
)
(
Kobayashi Hideo
)
12.
美は芸術作品の成立条件に関する
どのような精密な分析によっても
得られるものではなく、
作品に対している僕等が
一(ひと)目で感得する或(あ)るものである。
(
小林秀雄
)
(
Kobayashi Hideo
)
13.
上代(じょうだい)の人々は、
言葉には、人を動かす不思議な霊が宿っている事を信じていたが、
今日になっても、
言葉の力を、
どんな物的な力からも導き出す事が出来ずにいる以上、
これを過去の迷信として笑い去る事は出来ない。
(
小林秀雄
)
(
Kobayashi Hideo
)
14.
悲劇とは単なる失敗でもなければ、
過誤でもないのだ。
それは人間の生きてゆく苦しみだ。
(
小林秀雄
)
(
Kobayashi Hideo
)
15.
凡(およ)そものが解(わか)るという程
不可思議な事実はない。
解るという事には
無数の階段があるのである。
(
小林秀雄
)
(
Kobayashi Hideo
)
16.
画家が対象を見て描く際に平和や調和を感じたとしたら、
恐らくはそれは
自然を吾(わ)がものとなし得た
という錯覚に過ぎなかったであろう。
(
小林秀雄
)
(
Kobayashi Hideo
)
17.
忍耐とは、癇癪持ち向きの一徳目ではない。
私達が、抱いて生きて行かねばならぬ一番基本的なものは、
時間というものだと言っても差支えはないなら、
忍耐とは、この時間というものの扱い方だと言っていい。
時間に関する慎重な経験の仕方であろう。
(
小林秀雄
)
(
Kobayashi Hideo
)
18.
お化けが恐いのは
お化けが理解出来ないからであり、
自然が美しいのも
自然が理解出来ないからであろう。
(
小林秀雄
)
(
Kobayashi Hideo
)
19.
どんなに驚くべき歴史事件も
隈(くま)なく手入れの行きとどいた史観の網の目に捕らえられて
逃げる事は出来ない。
そういう事になると、
史観さえあれば、本物の歴史は要らない
と言った様な事になるのである。
(
小林秀雄
)
(
Kobayashi Hideo
)
20.
生きた人(=生きている人)が
死んで了(しま)った人について、
その無気(なけ)なしの想像力をはたく。
だから歴史がある。
(
小林秀雄
)
(
Kobayashi Hideo
)
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