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遠藤周作の名言
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［ テーマ別今日の名言 ］
《 星座別名言と運勢 》
《 血液型別名言と運勢 》
101.
苦しんでいる患者の身になってやるのが本当の医者というもんだ。
102.
すぎさった幸福の思い出ほど、辛いものはなかった。
103.
わたくしたちの今日までの人生だって、挫折や失敗が次々とあったじゃない。
それがあるから、人間だし、人生なんだわ。
104.
どんな母親でもわが子が悪いとは決して考えない。
わが子を悪くしたのは別の人間のせいだと必死で思おうとする。
105.
どんな親にだって
子供に話せないような
青春の恥ずかしい秘密があるのだ。
106.
自分が弱虫であり、その弱さは芯の芯まで自分に付きまとっているのだ、という事実を認めることから、他人を見、社会を見、文学を読み、人生を考えることができる。
107.
苦しいのは誰からも愛されぬことに耐えることよ。
108.
誰かを愛するということは、その人を「信じよう」とする意志にほかならない。
もしくは　信じる賭けをなすことにほかならない。
109.
一人の人間にはその運命と人生とを決するような時が生涯、一度は必ずあるものであり、それを乗り切った瞬間、彼の未来は全面的に変わるものなのだ。
110.
人間の一生には一度はまたとない好機が来る。
111.
英雄的な華々しい死に方をするのは容易(やさ)しい。
しかし誤解のなかで人々から嘲(あざけ)られ、唾はきかけられながら死ぬのは最も辛い行為である。
112.
いつまでも子供だ、しようがない。
彼は娘がいつまでも子供であることが嬉しかった。
113.
恨みと哀しみとは往々にして復讐の気持ちに変わるものだ。
114.
肉体が病気の時は、患者さんの心も傷ついていると思うの。
体と心とが別々ではないもの。
115.
讃美歌とか、神父のもっともらしい話とかは基督教にたいする信仰を強めるどころか、それを冷却するために役だった。
116.
（娘を）いつまでも手もとにおいておきたいのだ。
あたり前だ。
手塩にかけて育てた娘を滅多な男にわたしてなるものか。
117.
人のために尽すには仏の道も切支丹も変わりはあるまいて。
肝心なことは道を行うか行わぬかだ。
118.
山に登る路(みち)はひとつだけではございますまい。
東西からの路もあれば、南北からの路もございます。
いずれから登ろうと、頂に達します。
神に達する路も同じでございましょう。
119.
性は当人も気づかない、
一番の秘密を顕(あら)わす。
120.
どうせ人生の本質はつらく、
人間は孤独なぐらい百も承知している。
だからそれだけ余計に明るく楽しく振舞おうという決心を、
私はこの十年間に持ち続け、
更にその気持ちを強くしている。
121.
その動機が何であれ、彼らは神に関わったのだ。
神に一度関わった者は神から逃れることはできぬ。
122.
一度、神とまじわった者は、神から逃げることはできぬ。
123.
日本人は死を忍ぶより、
死を選ぶことを徳としています。
124.
憐憫は行為ではなかった。
愛でもなかった。
憐憫は情慾と同じように一種の本能にすぎなかった。
125.
すべての父親と息子がそうであるように、
おたがいに何か照れくさく、
胸の中に、話しあいたいことが沢山あるために、
かえって黙ってしまう。
126.
子供が笑っている時、娘が微笑んでいる時、母親が幸福な悦びに顔をかがやかせている時、彼の心はゴムまりのようにはずむのだ。
127.
一人の人間がもう一人の人生に残していく痕跡。
我々は他人の人生の上にどのように痕跡を残し、どのような方向を知らずに与えているのか、気がつきませぬ。
128.
意識でははっきり自覚しなくても、死期の迫った患者のなかには、本能的にこの地上から別離せねばならぬことを感じとる者が少なくない。
129.
自分の考えだけが何時(いつ)も正しいと信じている者、自分の思想や行動が決して間違っていないと信じている者、そしてそのために周りへの影響や迷惑に気づかぬ者、そのために他人を不幸にしているのに一向に無頓着な者ーーそれを善魔という。
130.
本当の政治家はたとえ嘘をつく時でも日本のために誠心誠意をもって嘘をつく。

131.
日本人はすべての現世の利をーー富を得ること、戦に勝つこと、病気が治ることーー目的とした宗教なら飛びつくが、超自然的なものとは、永遠とに関しては、まったく無感覚であるように思える時さえある。
132.
正しいことに神が味方なさるなら、一度や二度の失敗にくじけてはなりませぬ。
神は自らを助くる者を助くと申すではありませぬか。
133.
昨日まで蔭で糞みそに相手を酷評していても、今日、利害関係がありそうになればまるで何事もなかったように旧友のごとく肩を叩きあうのが日常茶飯の出来事である。
134.
基督(キリスト)教の信仰というものは多くの場合、
長い人生の集積をさすのであって、
普通、考えられているように
改宗、もしくは受洗した日から一挙に心の平安や神への確信が得られるものではあるまい。
135.
革命は危険という油を俺達の情熱にそそいでくれる。
136.
日本人は人間とは全く隔絶した神を考える能力を持っていない。
日本人は人間を超えた存在を考える力も持っていない。
137.
お前は烈(はげ)しすぎる。
その烈しさがお前の魂を損なわぬように。
138.
青春という浜辺で一人、一人が砂の城を築こうとする。
押しよせる波がその城を砕き、流していく。
139.
結局、神父さん、
人間の業とか罪とかは
あなたたちの教会の告解室ですまされるように簡単にきめたり、
分類したりできるものではないのではありませんか。
140.
ペーパーテストなど、しょせん血の通わない無機質なものだから、それに落ちても入ってもどうということはない。
それよりも大切なのは人と出会うこと、それも生涯を決定するような先輩に出会うことだ。
それによって学校ではダメ人間でも性根が決まる。

141.
人生には何十回と顔を合わせても本当は心に痕跡をそれほどの残さぬ他人がいる。
しかし、たった一度 ーー しかもほんの僅かな時間にふれ合っただけなのに、その後、消し去ることのできぬ思い出を残し、鳥のように去っていった誰かがいるのだ。
142.
職業によって人間、それに適した名に変えるほうが、出世の糸口になるもんだよ。
143.
俺の信ずる神の国は目にみえるものではなかでな。
神の国は……すべての人の魂のなかに作られる。
144.
人間はやはり信じられぬ。
人間は自己の肉体苦痛の前にはやはり、すべての人類への友情、信義をも裏切る弱い、もろい存在である。
145.
神はなにものも使われるが、
日本人は役にたつものだけを徹底的に使う。
146.
自分のなかに男と夫と父親という三つの分身を分けて考えてみる。
この三つのうちどれが本当の俺なのかとぼんやり考えるのである。
147.
日本人の現世利益の感覚は鋭敏すぎるほど鋭敏だが、永遠の感覚はひとかけらもない。
148.
長期療養の患者にとって病院はたんなる一時的な住家ではない。
それは泣いたり笑ったり、息ぬきもせねばならぬ生活の場所なのだ。
149.
人と走る時ははじめより一番手となってはならぬ。
と申して四番、五番を走るのは愚かだ。
一番手にくっつき二番手に遅れず三番手をはしり、おのれの力を蓄えて最後に追いぬく。
150.
手術後の患者さんはどなたも今、自分一人だけがこんなに苦しい思いをしていると思っていらっしゃるんです。
だからその苦しさを手を握ることで理解してあげなさい。

151.
わたくしたちってお人好しに愛情だけを持つでしょうか。
無邪気そのものの相手に好意以外の感情は持たないかしら。
152.
どんなに信仰をもっていても、肉体の恐怖は意思とは関係なしに襲ってくるのです。
153.
我々、日本亭主族は自分の仕事や外部社会については、かなり敏感にして知識もあるんであるが、おのが女房、息子、娘などについては全く鈍感であり、彼等がなかなか知恵者であることを全く、忘れておる。
154.
自分のものときまっている女性には情熱は起きぬ。
人は失ったものにこそ、こころを向けるのである。
155.
おのれを鍛える──この精神を諸君、忘れちゃあ、いかんぞ。
156.
生きることは烈しいことと私は思って参りました。
それは男と女との関わりに似ている、と。
女が男の烈しき情を求めるように、神も我々に烈しさを求めております。
157.
人間が別の人間の横を通りすぎる時、それはただ通りすぎるだけではなく必ずある痕跡を残していくことだけはわかってきた。
もし俺がその横を通りすぎなかったらその人たちは別の人生を送れたかもしれぬ。
158.
真実はそれを最初に知った者に復讐する。
159.
我々が他人を知ろうとする時は、必ずや自分に理解しやすいような秩序づけを意識的、無意識的にする。
160.
薬は学問の神聖のためにあるんじゃない。
病人たちの苦しみを救い、病人たちの苦しみに少しでも希望を与えるために存在するんです。

161.
人間はみんなが美しくて強い存在だとは限らないよ。
生まれつき臆病な人もいる。
弱い性格の者もいる。
メソメソした心の持ち主もいる。
162.
罪とは人がもう一人の人間の人生の上を通過しながら、自分がそこに残した痕跡を忘れることだった。
163.
「神の愛」とか「愛の神」を口で語るのはやさしいのだ。
苛酷な現実に生きる人間は神の愛よりもはるかに神のつめたい沈黙しか感じぬ。
苛酷な現実から愛の神を信ずるよりは怒りの神、罰する神を考えるほうがたやすい。
164.
布教は修道院や日の当たる場所でぬくぬくと神の愛を語るのとは違いましょう。
165.
人間は強くならねばならぬ。
努力せねばならぬ。
生活でも信仰でも自分を鍛えねばならぬ。
166.
顔はどんなに笑っていても、
人間の無防備な背中は
その人の心を
そのまま現わすものなのだ。
167.
私の眼には、ユダ自身がまるで基督(キリスト)の劇的な生涯と十字架上の死という栄光のために引きまわされた憐れな傀儡(くぐつ)、操り人形のような気がするのでした。
168.
野望を達成するためには男は手をよごさねばらならぬ、
時にはおのれのどうにもならぬ優しさを殺さねばならぬ。
169.
渦のなかに溺れて死んでいくのが彼女のただひとつの悦びで生き甲斐なら、どうして止められます？
170.
生活と人生とは違う。

171.
愛の第１原則は「捨てぬこと」です。
人生が愉快で楽しいなら、
人生には愛はいりません。
人生が辛く、みにくいからこそ、
人生を捨てずにこれを生きようとするのが
人生への愛です。
だから自殺は愛の欠如だと言えます。
172.
イエスはこの十字架で無力であることによって、愛のシンボルに、愛そのものになっていったのだ。
173.
（人を）裁けるのは……神だけだろう。
もし神というものがいるのならね。
174.
子宮から出る時と、年とってこの世から離れていく時と、人間は死を二度味わう。
175.
男っていうもんは、酬(むく)われるために、何かをやるんじゃない。
やらにゃア、いかんから、やるんで……
176.
人生、万事、要領だからな。
177.
何が幸運になり、何が不幸をもたらすかは誰にも予見できぬ。
178.
君は少し人間を単純に割り切りすぎているんじゃないのかね。
正義という名のもとで。
179.
現代の世界のなかで、最も欠如しているのは愛であり、誰もが信じないのが愛であり、せせら笑われているのが愛である。
180.
安定は愛を殺すが、不安はそれをかきたてると言う単純な原理だったのだ。

181.
人生とは何と複雑で、何と矛盾にみちているのだろう。
182.
罪というものがなにかぼくにはわからなかった。
わからなかったと言うよりは、罪の感覚がぼくにはなかったようです。
183.
結局、ぼくたちは親のためではなく、自分の人生のために生きてるんだろ。
184.
「その友のために」いや、「人間のために自分の命を捨てるほど大きな愛はない」
それこそが人々に無力にみえようとも、神の最高の存在証明なのだ。
185.
権力は肉体を奪えても自由は奪えない。
186.
ぼくは孤独ですから、おそらく孤独であるあなたに話しかけたいのです。
情けないですが、ぼくは孤独です。
187.
一人の人間の人生には決定的な転換が与えられる時期と、瞬間がある。
それはある者には緩慢に訪れるが、別の者には突如としてやってくるのだ。
188.
死ぬ時できればこう言いたい。
「いろいろやりました。
　やっぱり楽しかったなぁ。
　ではサヨウナラ。」
189.
ぼくたちの人生では、他人にたいするどんな行為でも、太陽の下で氷が溶けるように、消えるのではないことを。
ぼくたちがその相手から遠ざかり、全く思いださないようになっても、ぼくらの行為は、心のふかい奥底に痕跡をのこさずには消えないことを知らなかったのだ。
190.
生きていることは辛か。
重か。

191.
迷信を一度信じると泥沼に足を入れたようになる。
192.
一人の人間が死んだというのに、外界はまるでそんなことがなかったかのように、先程と同じ営みを続けている。
193.
純情だけじゃ人の心はどうにも動かんよ。
194.
既に起こりしことはまた起こらん。
既に行われしことはまた行われん。
195.
神は人それぞれに十字架を背負わせたもうのだ。
196.
人間には一人になるとなぜか動物だけを友だちにしたい心が起きるんでしょうねえ。
197.
自分を愛してくれる者のために死ぬのは容易しい。
しかし自分を愛してもくれず、自分を誤解している者のために身を捧げるのは辛い行為である。
198.
自分の一番愛しているもの、自分が一番うつくしいものを汚すことに悦びを感ずるものはいない。
悦びがあったとしてもそれは倒錯的な悦びである。
199.
人間なんて、誰もが悲しいのよ。
この東京だって、悲しみが地平線まで拡がっているのよ。
200.
我々にとって挫折にみえるものは、実は神の歴史家のなかでは意味のある種であり、将来の成果のための布石なのかもしれない。

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