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3月12日
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1.
古いものはその価値が知れ渡っているので、
世評の標準で選ぶことが出来る。
云(い)わば向(むこ)うから、
美しさを示してくれる。
所が新しいものの選択は
使う人の眼力にかかる。
自分で定め(=見定め)なければならない。
だから新しいものを買う方がずっとむずかしい。
(
柳宗悦
)
(
Yanagi Muneyoshi
)
2.
生け花と言うのは、
自然の草や木を自然にあるままに活かそうというので、
そのためにいろいろ工夫をする。
料理も自然、天然の材料を人間の味覚に満足を与えるように活かし、
その上、目もよろこばせ、愉しませる
美しさを発揮さすべきだと思う。
(
北大路魯山人
)
(
Rosanjin
)
3.
百聞は一見にしかずと言うが、
場合によっては、
目に見えないものが一番確かだったりするのさ。
( 映画『ポーラー・エクスプレス』 )
4.
しあわせに目もあけられず花吹雪
(
鷹羽狩行
)
(
Takaha Shugyou
)
5.
人と言う者は、
その立ち居振る舞いで品性から心の底まで見られてしまう。
だから、人目の無いところでも、
垣(かき)にも壁にも目があるのだと思い、
油断してはならない。
まして、人中では作法に気をつけ、
一足でも作法にはずれた歩みをせず、
一言でも浅薄だと思われるような言葉を吐いてはならぬ。
(
斯波義将
)
(
Shiba Yoshiyuki
)
6.
犬と人間と鳥は別々の景色を見ている……。
そうだ俺ァ自在に景色を見てえのよ。
人間の目玉だけじゃ物足りねえ。
(
杉浦日向子
)
(
Sugiura Hinako
)
7.
なるほど、あの娘は美しい。
しかし、美しいと思うのはお前の目なのだよ。
(
クセノフォン
)
(
Xenophon
)
8.
街角や電車の中やインターネット上で、
たまたま目や耳にした短い言葉によって、
異次元に入り込むような感覚を味わうことがある。
本来は短歌や詩がそういうものである筈(はず)だが、
本の形で読む場合、
手にした読者の側にもそれなりの心の準備ができているので、
受け止めきれてしまうことが多い。
(
穂村弘
)
(
Homura Hiroshi
)
9.
人が本を読む。
人の目をまず打つものは文字。
実はインクで書かれた(文字)、つまりインクのいろいろな形態を
見ているに過ぎないのですけれど、
インクそのものの存在には気づかない。
(
井筒俊彦
)
(
Izutsu Toshihiko
)
10.
書店の平台や棚に
「いい本だな」と目を誘われる本に出合う時がある。
手に取って眺め、頁を繰るうちに
目に止まる数行を読んでいる。
手の内で表紙は
すでに深く馴染んだ物でもあるような感触を生んでいて、
放せない。
(
菊地信義
)
(
Kikuchi Nobuyoshi
)
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