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今日の
井上ひさしの名言
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1月23日
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1.
パロディを入り口とするか、ユーモアという門から入ろうが、奥の院である本当の笑いへは到達できるはずなのだ。
わたしはなんとかしてそこへ辿(たど)りつきたい。
(
井上ひさし
)
2.
子どものための小説と大人のための小説とのあいだに、筆者は本質的なちがいを認めない。
子どもが夢中になって読む児童小説があれば、それは大人の読者にとってもきっとおもしろいはずだし、逆に大人が熱中する小説なら、子どもにおもしろくないはずはないのだ。
(
井上ひさし
)
3.
わたしたちが踊り子にあこがれるのは、彼女たちが柔かい肉体と、その肉体を自在に操る技術とで、束縛を飼いならしてみせる達人だからです。
(
井上ひさし
)
4.
わたしは結婚するときに自分の姓を捨て、家人の姓を名乗った。
が、それまでの固有の姓を失ったからといって、別に妻に人格を吸収されたとは思わない。
わたしはコトバや名前は基本的には「記号」にすぎない、と考えたから捨てたのである。
(
井上ひさし
)
5.
文明開化をちがう角度から見れば、それは名詞の氾濫である。
そしてその名詞とは、じつは情報のことである。
この情報の氾濫は、現在に至ってもまだ終わっていない。
それどころか、それは大の字のつく氾濫になりつつある。
(
井上ひさし
)
6.
物書きは、内証のことはとにかく、外面は「誠実」が第一、そして取りこぼしをせぬのが第二に大事。
「なんだあいつは。
ひょっとしたら馬鹿か」などといわれたくありません。
せっかくこれまで、それだけは、と隠し通してきた苦心がすっかり水の泡になってしまうではありませんか。
(
井上ひさし
)
7.
ハンターは獲物に狙いをつけて引金を引く瞬間を無我の境地の至福の時というが、物書きが冒頭の一句をひねる数秒も、優にそれに匹敵するだろうと思われる。
おまけにこちらの獲物は射つのをやめても逃げやせぬのだから、気が楽である。
(
井上ひさし
)
8.
ひどい作品を読んだり観たりしたときは、「いい加減なものを作って、よくも俺の愛しているものを汚してくれたな」と一回分の食欲がなくなるぐらい怒ってもらいたい。
できれば、その怒りをユーモアに転化して、鋭い皮肉の針でグサリと刺してもらえれば、一層ありがたい。
(
井上ひさし
)
9.
ぼくは、普通の生活人が血を吐くような思いで稼いだ銭をこそ、
巧智をめぐらしてかき集めたい。
(
井上ひさし
)
10.
駄洒落を愛するということは、
同音異義語の多いわたしたちの日本語を愛することと同義である。
(
井上ひさし
)
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