57201.神が手を差し伸べたくなるぐらいにまでがんばれ。

57202.人間の顔は、彼の持っている徳の一部である。

57203.私は乳繰り合うた上で別れた女には、つねに罪悪感を持って来た。併(しか)し肉体関係を持たずに別れた場合は、罪悪感など一切なく、言わば純愛の気持をいまでも色濃く持っている。

57204.子どもを“幸福な状態”に置くことによって親が安心しようとするのは、親の勝手というもので、子どもの幸せを中心にしていない。ほんとの幸福とは、その子が“自分の人生を生きられる”ということなんです。

57205.あたしは、ひとつことを三分以上かんがえないことに、昔からきめているの。どんなに永く考えたって、結局は、なんのこともない。あたってみなければ判らないことばかりなんだからね。

57206.諦めるということは、自分が“明らかになる”ことでもあります。良いことも悪いことも引き受けて、その限界の中で、どう生きていくかが大切なのだと思います。

57207.ロックの基本は愛と平和だ。一番の環境破壊は戦争なんだ。

57208.「何故(なぜ)人は死ぬの?」 「進化してるからさ。個体は進化のエネルギーに耐えることができないから世代交代する。もちろん、これはひとつの説にすぎないけどね。」

57209.(気骨とは)生きる上で原理原則をバックボーンにし、俗情に妥協しないでゴーイング・マイウェイということを貫くことでしょう。そういう人を「気骨がある」というのだと思いますね。

57210.感謝の波長を有している人には、それに同調してイヤでも感謝したくなるようなことが次々と生起してくる。結果いつも困難は避けられ願い事は叶う、そんな人生が可能になるのです。

57211.「全許容」の恋をしてはいけません。相手に嫌われたくないからと、何でも相手に従ってしまう。そうしたい気持ちはわかりますが、もっと自分を大事にしましょう。あなたは、相手の言いなりになってばかりいてはい……

57212.「勝ち負けなんて重要ではない」と言った人たちは、おそらくみんな負けているはずだ。

57213.愛というものは、相手の本質を直観しその可能性を予感し、「汝の本質になれ」というメッセージを(相手に)与えるものだ。

57214.本気でやらないと、本気で笑えないんだよ。

57215.本当のスポーツ大国とは、特定の突出した選手の活躍ではなく、全体の層の厚さをもって語られるものなのです。

57216.さまざまな宗教が「神」と呼んでいる存在を、例えば富士山の頂上だとします。宗教というのは、その頂上にたどり着くための「方便」(=方法論)です。つまり、行き先は全部一緒なのです。

57217.数学は、論理的に考え、内容を一般化する能力を仕上げる上で、大きな意味を持つ学問の一つである。

57218.好きで仕事をしている人にとっては、労働時間を短縮して制限されるのは困る。人が好きでやっている時間を奪うのは個人の自由を束縛することで、権利の侵害になる。国にそのような権限はない。

57219.「自分を愛する」とは、ナルシストではなく、大らかな愛で自分を包み、自分を慈しむこと。自分を愛せない者は人を愛せない。

57220.いましめを身にたもつ賢者は、蜂が食物をあつめるように働いたならば、かれの財はおのずから集積する。あたかも蟻の塚のたかめられるようなものである。

57221.友達と騒いで、カラオケに行って楽しいという発散にだけ(エネルギーの)全部を持って行っては伸びない。

57222.誰でも、なんでもいうことができる¥。だから、何をいいえるか、ではない。何をいいえないか、だ。

57223.うわさは即刻旅立つ。かほど速い悪は他に存在しない。すばやい動きでうわさは栄え、進むたびに力をつける。初めは不安ゆえに小さいが、やがてすっくと身を伸ばし、地上を闊歩(かっぽ)し、頭を雲の中に隠すまで……

57224.美は人間を、打算を離れた感情にまで引き上げる。人間をその本然の性から引き離すのだから、これは大したことである。こうした間接な方法で、美は何も教えないが、巨大な力を持った道徳の発動者となる。

57225.色にはどうしても素直に反応してしまう。キラキラ輝いている色を見ればうれしくなるし、さびしい色を見るとひたすら悲しくなる。

57226.力不足だからこれはできないと思ってはいけない。真心がその不足を補ってくれる。

57227.飛行機の操縦で難しいのは、離陸と着陸である。(中略)文章でも同じだ。始め方と終わり方が難しい。ここをどう処理するかは、技術である。

57228.金がないから貧乏になるんで、金があれば金持ちになれるわけだから、あまり(貧乏を)卑下しなくてもいいと思うんですよ。

57229.良い子には蓄積された敵意があります。どのような形かは別にして、どこかで必ず現れます。

57230.何もない浜辺で、何もしない時間を手に、遠くから走ってくる波を眺める。そして、何もない浜辺で、何もしない時間を手に、波の光がはこぶ海の声を聴く。眺めることは、聴くことである。

57231.罪は憎むべきものである、しかし悔い改められたる罪ほど世に美しきものもない。

57232.葬式が済んで、酒盛り。

57233.兄弟(きょうだい)は両の手。

57234.確かに神様はいる。だが神様は、死に物狂いで努力した人間しか助けてくれない。

57235.人間が自分の見えないもの見る方法として本というものものを必要としている。

57236.老齢に対する恐怖は“失う者”の悲しみが“持てる者”へのひがみとなって現れる。

57237.下の者は上の者のすべての過失を知る。

57238.私は浜辺で美しい貝殻を見つけて喜んでいる少年にすぎない。しかし、真理の大洋は、すべて未発見のまま私の前に横たわっている。

57239.会社が大きくなっていっても、事業の目的に沿って、独立採算が成り立つように組織を分ければ、中小企業の経営者のように経営者意識を持ったリーダーや社員が輩出してくる。

57240.わが友の、笑って隠す淋しさに、われも笑って返す淋しさ。

57241.君は若さという重い病に苦しんでいるんだ。神はそういう苦しみを、わしにはもう二度と与えて下さらん。

57242.(ひとは)ことばがけっして語らない この世の意味を学ばねばならない

57243.人生、万事、要領だからな。

57244.人間は、他人を破滅させるようなことを全くの善意をもって行なっていることがある。

57245.ぐずぐずと先延ばしすることは、時間泥棒である。(ver.0)

57246.自分がやっていることに罪を感じると、人は弱くなる。

57247.「ああ、私は生きているな」と自己意識で感覚しているその瞬間は尊い。

57248.(老いて)聴力はだんだん失われていくが ものいわぬ花の声が聞こえるようになる

57249.関係を言い表す能力は、正確な思考に最も不可欠な条件の一つである。この能力をあまり必要とせずに調べられるような対象物は一つもない。そしてその能力は、数学の学習という方法によってこそ、最もうまく到達で……

57250.女賢(さか)しゅうして牛売りそこなう。女のかしこさと男のあほは釣り合う。この反対も然(しか)り──というところに、人生の妙味がある。


57251.あなたは世界のだれとも違っています。あなたはほかの人と容貌も違い、考えも、感情も、信念も違っています。あなたは特別の天賦(てんぷ)を持ち、ユニークな能力と、特殊な才能に恵まれているのです。あなたは……

57252.人がつっぱる時は、周囲の世界が敵の時です。

57253.自分が若いと思っている間は若い。

57254.自己を教育するは、他を教育する最捷径(しょうけい)(=最も近道)である。

57255.あるものをおそれ、ないものをほしがる、これが悪人の問題。

57256.思考の正しい選択と展開により、人は気高い崇高な存在へと上りもすれば、思考の誤った選択と展開により獣以下の存在へと落ちもする。

57257.人々は、自然のままのすがたよりも、撓(たわ)められたすがたをのみ好むのは何故であろう。成長を撓められた、盆栽的な趣味にのみ満足することは、囚(とら)われた寂しみである。

57258.懐中電灯が光をつつむ闇をさそいだすように、言葉は言葉をつつんでいる沈黙をさそいだすことができるのでなければならない。

57259.独立と依存とは反対のことではなく、むしろ共存するものだ。依存を排除した独立は裏打ちがないのでもろいものであり、何かの障害があると崩れてしまう。依存するべきときは依存し、依存を経験した上での独立こそ……

57260.女たちが知っている事柄には、知らぬが勝ちというものもあるんだよと。

57261.芸術は人を幸せにできる。そのための人生は、最高に楽しい。

57262.いいんだよ、別に、裏切られたって。信じるって、その裏切りごと信じるってことだろ。こいつは裏切んねえってことじゃなくて、こいつにだったら裏切られたってしょうがねえ。そういうことだろ? 誰かを信じるって。

57263.逢ひたきひとのあれども 逢ひたきひとは四十路(よそぢ)すぎ わがそのかみ知るひとはみな四十路すぎ 四十路すぎては何のをとめぞ をとめの日のありしさえ さだかにあはれ 信じがたきに

57264.世の中というものは、えてして、具合のわるいことに、「ないはずがあった」ことばかりなのだ。

57265.人生の悲劇は、ゴールに到達しなかったことにあるのではない。悲劇はゴールを持たないことにある。

57266.間違っていたことがわかったら、それを改めるのに何の遠慮もいらない。

57267.孤高とか、節操とか、潔癖とか、そういう讃辞(さんじ)を得ている作家には注意しなければならない。それは、殆(ほと)んど狐狸(こり)性を所有しているものたちである。

57268.誰が一番優れているのか? 誰が一番私たちの要求に応えてくれるのか? あらかじめ分からない時、競争によりそれを見つけ出すことができるのだ。

57269.高邁な思想は心情から生じ、大いなる愛情は理性から生まれる。

57270.一人の邪魔者の常に我身に附(つ)き纏(まと)うあり、其名(そのな)を称して受験と云(い)う。

57271.可視の現実、日常的な現実としてわれわれが把(とら)えているものが、実は「見える闇」に過ぎないのだということを忘れることはできない。

57272.相手の弱みをにぎったとおもったときが、じつはいちばん隙ができる機会で、危ないときである。

57273.潔癖な心は、法律が禁じないことをも抑制してしまう。

57274.わがままな──他人のわがままに対して思いやりを欠いた。

57275.すべてを掴(つか)めばすべてを失う。

57276.(読書は)つむぎ手の目線で物語の世界を自由に歩き回れる。

57277.(原文)人皆苦炎熱 我愛夏日長  (書き下し文)人は皆、炎熱に苦しむ。我(われ)夏の日の長きを愛す

57278.昔のことって、よくみえるものよ。あたしの人生の登場人物たちもみな、退場したあとはやさしい匂いがあふれていたものよ。

57279.金は喜びの日々はもたらしても、平和あるいは幸福はもたらさない。

57280.自分を知るということは、己に何ができ何ができないかを知ることだ。己ができない事を許すことができるようになることだ。

57281.大海の幽音悲調に耳を傾けてみればいい。月の光ですら道を示しているよ。

57282.朝起きると、まず第一に、ニッコリと笑う。もう、くせがついているから、ひとりでにニッコリと笑う。そして、「今日一日、この笑顔を壊すまいぞ!」と自分自身に約束する。

57283.何かでやり切った感がある時には、すぐに次のことに取りかかってはいけない。祝杯を上げて、充実感にひたろう。のんびり余韻を楽しもう。それこそが、次の挑戦への活力源となり、生きる喜びにもつながるからだ。

57284.ちょっとした言葉で感情を害して立ち止まってしまっては、時間がもったいないのにね。

57285.私としては、四十になる前からダイヤモンドをつけるのは、少々野暮だと思うの。

57286.はげましあい、なぐさめあい、そしてよろこびあい。

57287.道に精進しているかぎり、人生に裏切られることはない。

57288.夫婦なんてもんの仲は他人にはわからん。

57289.原因があって結果が生まれる。

57290.見棄てるもへったくれもないで。君は君、俺は俺やないか。

57291.おれが花火を打ち上げるとよ、この場にいる奴らはみんな、笑顔になるんだぜ。人を笑顔にできるってのは、すげえことなんだ。

57292.彼は自分の努力で自分を創り上げた人間である。そして彼は、自分の創造主を非常に崇拝した。

57293.オールドミスでいるのは、じたばたしなければ素晴らしい経験だ。

57294.夕日というのは不思議だ。何気ない懐かしい記憶を不意に呼び覚まされることがある。これは朝日では感じたことのない感覚である。

57295.数学の諸概念によくよく注意を向けるなら、(数学の)記号は必ず大幅な簡略化のために役立つはずである。

57296.強気になるには、強気のふりをする。

57297.情熱を持って「私がやります」「こうしてはどうですか」と、手を挙げてくる人をどれだけ生み出せるかが、将来につながる経営のポイントだといえる。

57298.より良い人間関係を作り、人生を幸せに生きていくために必要な三つの条件は、第一に人を愛する気持ちを持つこと、第二に控えめな態度をとること、第三に他人を押しのけて自分だけ上にのし上がろうなんて絶……

57299.上手下手を問わず、話が長くなるほど相手は聞いているのが苦痛になる。伝達や雑談がうまくなるほど自分の話が長くなりがちで、相手を「聞いているだけ」の状態に追いやってしまいます。

57300.恋というものは、生まれる前がいちばんすばらしい。


57301.「自分を愛する」とはナルシストではなく、大らかな愛のムチとアメで自分を育て、慈しむこと。自分も愛せない者が、人を愛せるわけがないのです。

57302.成敗(せいはい)は時の運。

57303.自分の肉体的、知的な弱点を相手に対して恥ずかしいと感じない関係が、安らかな関係です。

57304.失くしたものは 戻らないけれど あたらしい世界は どんなふうにも 作ってゆける

57305.無関心を決めこむというのは、他人の運命に対する同情心も、あるいは想像力もないことを意味している。

57306.なまじ勉強した人は気の毒だ。私など自分の知っていることはあまりにも貧弱だと感じているから、人にものをきくことが平気である。だから、知恵がどんどん入ってくるわけだ。若い従業員にも、「おい、これはどう……

57307.(悪人には)悪というもの自体に、なるほど現象的には無限の変化を示しているかもしらぬが、本質的には自らにして基本的グラマーとでもいうべきものがある。

57308.ハズカシイコトデアリマシタ クラサハ ワタシノクラサデアリマシタ

57309.それは夢のまた夢、夢の中の夢の中の夢の中のそのまた夢の中の、夢の夢さ。でも、夢はあきらめない方がいいぜ。

57310.なんでもやりたいときにやるのが一番なのです。昔から善は急げといいます。

57311.教育は年輪みたいなもので、後戻りがない。

57312.優れた芸術を創造し、優れた仕事をするためには、一生懸命に倦(う)まず弛(たゆ)まず働くことだ。

57313.もう勝ち負けの決まった終わったゲームを続けなければならない理由などないのである。

57314.艱難汝を玉にする。努めて苦労して、初めてそこに立派な人間が出来る。

57315.最後の最後に自分のこと助けてやれるのは、自分しかいねえんだよ。

57316.人の死は一度だけではありません。最初の死は、医学的に死亡診断書を書かれたとき。でも、死者を覚えている人がいる限り、その人の心の中で生き続けている。最後の死は、死者を覚えている人が誰もいなくなったとき。

57317.わが身をつねって人の痛さを知ろうとしない人、想像力のない人が犯罪を犯す。子供たちに子守唄を聞かせ、詩や俳句を読ませる。想像力を養うことが犯罪を未然に防ぐ。

57318.今の環境を嘆くよりも、そこで最大限輝くことが大事だ。

57319.学問と芸術とは、肺臓と心臓のごとく相助く。二者その一を損すれば、他もまた安きことを得ず。

57320.忍ぶれど色に出でにけりわが恋は ものや思ふと人のとふまで

57321.バッティングは練習に次ぐ練習で、体の反応にしてしまうしかない。ボールを見たらただ反射的に体が動いて打てるようにすることだ。

57322.世界宗教の中でただ一つ仏教だけが「成る教え」なのです。世界のどこにも「わたしが神に成る教え」という宗教は存在しません。仏教に出会い、仏教を学ぶということは、わたしの一生をとおして「わたしが仏に成る……

57323.不幸というのは、言葉が信じられなくなる、ということです。

57324.人生を完全にする秘訣は、ただもう自分の心の置き方を変えるだけでいい。(ver.0)

57325.まず肝要なことは、思いきって着手することである。仕事につく、精神をそのことに向けるということの決心が一番難しい。一度ペンや鍬を取って、最初の一字を書いてしまえば、あるいは最初の一打ちを下ろしてしま……

57326.芝居はやまとことばで書かないと失敗します。固有名詞は仕方ありませんが、お客さんがいちいち考えさせられるようなことばを使っていくと、お客さんは芝居を見に来たのか、頭の中の字引を引きに来たのかわからな……

57327.何かを「あらわす」ために用いられる言語は、何かを「かくす」ためにも用いられる。

57328.常識という鎖につながれた人が、つながれてない人を笑ってる。

57329.貧乏人ってものはな、一番つらくてさみしい時はよ、金持ちに札束でホッペタをはたかれる時だぞ。

57330.人間が持っているシンボルの中で、言葉ほどうまくできたものはない。人とのつながりはその上に成り立っている。

57331.ひとは黙ることを学ばねばならない 沈黙を、いや、沈黙という もう一つのことばを学ばねばならない

57332.その位置に就かないと分からないことがたくさんある。だから早く降格、昇格をしていく。特定の立場にならないと出来ない仕事がありますから。

57333.人間というものは、みじめな、可哀そうなものですね。成功したの失敗したの、利巧だの、馬鹿だの、勝ったの負けたのと眼の色を変えて力(りき)んで、朝から晩まで汗水流して走り廻って、そうしてだ……

57334.自然はすこしも変わりません。変わるのは人間だけです。

57335.ベンチャー企業というのは、夢を見て24時間働くというのが基本だ。そういう会社に残業云々と言われても正直言って困る。

57336.冒険をしたいな、と思うのは家庭にいて平穏なとき。

57337.たのしみは稀に魚(うお)煮て子等(こら)皆(みな)が うましうましといいて食う時

57338.家庭があまり変化すると家族はくつろげない。いつも同じように、どっしりと包みこんでくれる、という安心感が、家族の帰宅の足をかるくする。

57339.スイッチは 切るためにある

57340.あわてて結婚して、ゆっくり後悔せよ。

57341.人がまったくのバカをやらかす時はいつでも、とても立派な動機からなのだ。

57342.若いころの驕慢(きょうまん)の翼は、ただ意味も無くはばたいてみたいものです。やたらに、もがきたいのです。わしはそれを動物的な本能だと思っています。その動物的な本能に、さまざま理想や正義の理窟(りく……

57343.完璧主義は最高の自己批判である。

57344.眼鏡をかけたら顔という感じが無くなってしまう。顔から生(うま)れる、いろいろの情緒、ロマンチック、美しさ、激しさ、弱さ、あどけなさ、哀愁、そんなもの、眼鏡がみんな遮(さえぎ)ってしまう。

57345.人間にとって重要だと思われるようなことは、古代社会が終わったところで、だいたいにおいて考え尽くされています。

57346.やられたらやり返す。倍返しだ。

57347.ながい道あるいて 自分の無才無力が ようやくわかりました もう力まずに あるけそうです

57348.粗食だからといって、大いに食べるのは大凶である。

57349.幸せになろうとして富を求めたのに、賢明であるようにと貧しさを授かった。

57350.最も有害な過ちは、それが過ちであることに気づかぬ過ちであるが、もっと危険な過ちは、有徳の行為と見なされる過ちである。


57351.僕は自分が生きているのか死んでいるのかわからないよ。ただ生きたい! これが生命だと自分ではっきり肯(うなず)けるような、すばらしい刹那を生きてみたい! 僕の考えていることはそれだけだ。

57352.控え目であるためには、その前に何かに立ち向かうことが必要です。

57353.それでも生きて行かなければならないとは、おそろしい言葉である。ほとんどの人間が、それぞれの幸福の絶頂期に、あるいは辛いことのさなかで、死ぬことができない。たいていが落ち目の長い坂をくだりながら、あ……

57354.泣き言は、やれることを全部やってからだよ。

57355.感覚的な人間を理性的にする唯一の道は、その人間をまずは美的にすることである。

57356.各人は、驚くべき可能性を内蔵している。君の力と若さを信ぜよ。たえず言い続けることを忘れるな。「僕次第でどうにもなるものだ」と。

57357.誰かを好きになると、その気持ちを相手に伝えたくなります。一直線に気持ちを投げつけて、向こうにも自分を好きになってほしいと願うようになります。それが恋です。

57358.私は睡眠を大切にしなきゃいかんと思う。よく寝るので八十歳過ぎても生きておられるんです。睡眠は大切です。皆さんもよく寝るようにしてください。

57359.第六感は誰にでもあります。それは心の感覚で、見る、聴く、感じることが同時にできるのです。

57360.失恋はやがて得る幸福への第一歩だとマルクスが言うとるがな。あれはマルクスではなかったな、そや、ヘーゲルや。どちらでもええワ。

57361.24)(上に立つ者は)少なく言い、多く行え。

57362.お金は、目に見えない豊かさの目に見える現れである。

57363.模倣はあくまで手段であって目的でない。この自覚の深さが、やがて立派な個性を生み出すのだと思う。

57364.経営というのは、人間の集まりをどうするかということです。ですから経営は人の心の動きを抜きにしては語れませんし、また人の心を無視して経営はできません。

57365.闇はつねにアナーキーである。闇は一切の綱領(こうりょう)を認めないし、一切の様式を超脱する。闇は、等身大の世界とあからさまに対立しようとするもの、だ。

57366.母親は 勿体(もったい)ないが だましよい

57367.敗北を認めさえしなければ、誰にも敗北などあり得ない。

57368.日本語は主語・主体が曖昧なため、聞く相手にも理解するための配慮を求める言語である。

57369.宗教とは奇蹟を信じる力だ。合理主義者には、宗教がわからない。宗教とは不合理を信ずる力である。

57370.(雑談の話題を)どんな話にするか、事前に考える必要はまったくありません。その場の空気(=雰囲気、状況)に話題は必ずあります。雑談の上手な人は、話のネタをその場で上手に見つけます。その場にすべて……

57371.成功は誕生日に似ている。待ちに待った誕生日が来ても、自分はなにも変わらない。

57372.娘にとって最も善き避難所はその母の翼である

57373.美人も、見慣れると、そこに顔がある、というだけになってしまう。

57374.慎重な人は自分のために良いことをなし、徳のある人は人のために良いことをなす。

57375.「敵」をやっつけるのが戦争ですが、壊れるのは自然であり、失われるのは生活であり、死ぬのは人間です。

57376.こんなに憎み合うのは、あんなに愛し合ってたからですか。

57377.わたしは何によらず、人をとっちめる、なんてことはイヤだ。苦しまぎれにむしゃぶりつかれたり、最後っ屁(ぺ)をかがされたりすると気がわるいから、なるったけ、人をそこまで追いこまないようにしている。

57378.相手と何か共通しているものがあると、会話ははずみ、互いに好意を持つことが多い。それは好みが一致している場合だけでなく、嫌いなものが一致している場合も同じである。

57379.面と向かって他人を非難するのはよろしくない。彼を辱(はずかし)めることになるからだ。また陰でやるのは不誠実だ。彼を欺(あざむ)くことになるからである。

57380.愛し合ってる夫婦や恋人たちを見ると、ベタベタデレデレしてかくそうともしないのは、たいがいご婦人のほうである。

57381.私は「元気という病気です」とよく言います。ある講演会の司会者が、「瀬戸内さんの元気という病気が、ますます重症になるようにお祈りします」と挨拶して、会場が爆笑の渦となりました。

57382.気取った料理を気取って食わせる料理人はバカ。

57383.私は(死んだあとについて)エネルギー保存の法則で考えたい。「エネルギーは、新たに生まれることも、滅びることもない」。つまり、私たちの中のエネルギーが、すべての部分が、他の何かに変化するの。ドラゴン……

57384.人間の会話や行為や心理の不完全さをどう表現するか。これを表現するには、技芸もさることながら、演じる側の人間の広さが問われるんです。“不完全さを出す”という技芸が必要になるんです。そこまでできる人間……

57385.自分の価値を他人の評価で決めてはいけない。

57386.愛はどんな場合も、どんな組み合わせでも、プラス、マイナスは五分五分だ。一方的に傷つけたとか、傷つけられたとかいうことは絶対ない。

57387.人を中傷すれば、自分の欠陥を暴露する。

57388.親はあまりよく知らないことであろうと、よく知っていることであろうと、子供が教えてくれたら、「すごいね」「よく知ってるね」と多少大げさに驚いて、ほめてあげることが大事です。子供は自信を持ち、知識を持……

57389.現に生きてあるものにとっての現在というのは、死者にとっての未来だ。それだからこそ、親しいものの喪から、わたしが受けとってきたものは、一人の現在をよりふかく、よく生きるためのことばだったと思える。

57390.誰でも持っているということは、誰も持っていないと同じことなのだ。

57391.愛を知らない人間は、相手をひとりの人間として見られません。

57392.送金を減らされたそうだが、減らされただけ生活をきりつめたらどんなものだろう。生活くらい伸びちぢみ自在になるものはない。至極簡単である。

57393.他人の食器を当てにする者は、しばしば食事が遅れる。

57394.我々が見ている、あるいは見ていると思うすべてのものが、夢のまた夢であるにすぎない。

57395.ただそしられるのみの人、また、ただほめられるのみの人、過去にもなく、未来にもなく、現在にもない。

57396.自尊心を失う十八の心得──1.「自分の行為イコール自分」と思う。どんなに愚かなこと、未熟なことをしたとしても、自分はかけがえのない存在だということに気づかない。

57397.祈りと家事は、結ばれている。いつの時代にも結ばれていた。私たちは、日常生活こそが各個人の生き方である、と分かっている。家庭を清め、家庭に秩序をもたらすとき、私たちはある意味で、自分を清め、自分に秩……

57398.すべきでないことはしないことを択(えら)べ、すべきこととすべきでないことのあいだでは。

57399.相場は悲観の中に生まれ、懐疑の中で育ち、楽観の中で成熟し、幸福感の中で消えていく。

57400.切に生きれば、ものごとをごまかせない。ごまかしなしには家庭生活は成り立たない。ごまかせない人間は家庭を持つな。それが私の今得た家庭観の三段論法である。


57401.完全な健康を手に入れるためには、あなたは憤りと悪意を捨てなければなりません。人生において前進し、向上するためには、建設的思考が否定的思考に取って代わらなければならないのです。

57402.力足らざれば偽り、知足らざれば欺(あざむ)き、財足らざれば盗む。

57403.私たちはみんな、古い紋切り型の観点や意見、私たちが幼く、感じやすい頃に潜在意識に植えつけられた誤った信念などを捨て去らなければなりません。

57404.家出少年の最も親しい道づれは幻想である。

57405.「強情、無情な性格」はいわば後ろ盾があればこそ見せることができるのであって、こういう性格の人間は孤立すると急に弱気になるものだ。

57406.戦争は簡単であり、これに必要な知識は極めて低級なように見えるが、実行してみると、その反対である。

57407.人の態度で気持ちがかき乱されるのは、自立していないということです。

57408.大衆の原像を忘却し、この原像から思想が孤立することは恥辱である。大衆の思想は、世界性という基盤を持っているだ。

57409.事実に対する考え方によっては、まだ何も手を打たないうちに、人を敗北させるかも知れない。

57410.人は別れるために人と出会う。

57411.物事を最もよく分かっている人間は、無口である。

57412.私の幸運といえば、人生のさまざまな選択の場に、相談すれば正しい助言と示唆(しさ)を与えてくれた先達(せんだつ)がいたことである。まことに「先達はあらまほしきものなり」である。選択には常に先達の助言……

57414.思うようにならないのが人生なんで、だからこそヨーシという気になるんでしょう。

57415.腹の虫てぇ奴はえらいもんで、食べ物だけじゃなく、何でもちゃんと知ってやがる。

57416.「身の程知らず」という言葉ほど、人の可能性と夢と未来を奪うものはない。

57417.貫くんだよ、捧げるんだよ。そうしたら、いいことあるからね。(中略)工夫して朗らかに腐らず、貫いてね。

57418.矢は一度放てば弓の元へ戻らない。

57419.宗教は民衆にとって阿片(あへん)ではないが、酒にすることは確かにできる。宗教が民衆を眠りこませて無気力にしてしまうか、さもなければ、宗教は民衆を眠りから解放し、覚醒させ、興奮させてしまうから……

57420.勉強して、それから、けろりと忘れてもいいんだ。覚えるということが大事なのではなくて、大事なのは、カルチベートされるということなんだ。カルチュアというのは、公式や単語をたくさん暗記している事でな……

57421.よきリーダーたらんとする者は、まずもってよき背中を持て。

57422.労働してよくその生産物を処理する国民は、たとえ宇宙に黄金がないにしても、富裕であり、幸福であろう。

57423.わたしたちは前を向いて生きているんですが、幸福というのは、近い将来を見つめる視線にあるのではなく、どこか現在自分が生きていることを後ろから見ている視線の中に、含まれているような気がするんです。

57424.大食(たいしょく)は命の取り越し。

57425.世に住むこと二十年にして、住むに甲斐(かい)ある世と知った。二十五年にして明暗は表裏(ひょうり)の如(ごと)く、日のあたる所には屹度(きっと)影がさすと悟った。

57426.殺すともそなたはそなたわしはわし、二つのむくろかかわりなし

57427.おれの経験から言って、パワーアップはできるときにしとかないと、いざって時に後悔するぞ。

57428.人は、思想だけでは、死ねるものでは無い。

57429.女が目指して飛んでいく男は、着地した先の男と同じではありません。

57430.憂うる者は富貴(ふうき)にして憂い、楽しむ者は貧にして楽しむ。

57431.「点三年、棒十年」などというやや悲壮な修業の掟(おきて)は、むかしの職人の無智な英雄主義にすぎない。私は晩成の芸術というものを否定している。

57432.この世の最上のわざは何? 楽しい心で年をとり、働きたいけれども休み、しゃべりたいけれども黙り、失望しそうなときに希望し、従順に、平静に、おのれの十字架をになう。

57433.これだけは、いい得る。生きていることへの感謝の念でいっぱいの小説こそ、不滅のものを持っている。

57434.世界的な作家といわれ、社会的な地位や発言力をもつことよりも、自分が接する家族と、文句なしに円満に気持ちよく生きられたら、そのほうがはるかにいいことなのではないか、そんなふうにぼくは思うのです。

57435.綸言(りんげん)汗の如し。

57436.世界史は自分の血管を潜(くぐ)り抜けるときにはじめてはっきりとした意味を持つものだ。

57437.愛は嵐を見つめながら、揺るぎもせず、いつまでも、しっかと立ち続ける燈台なのだ。すべてのさまよう小舟を導く星なのだ。その高さは測れようとも、その力を知ることはできない。

57438.ほめる時はできるだけ具体的な言い方をする。漠然としたほめ方だと、見えすいたお世辞にしか聞こえない。「何か魂胆があるのではないか」と疑われる。

57439.人間には、それぞれ旬の時期というものがある。あなたには、まだそれが来ていないだけだ。

57440.私たちは皆、「一つの心」という大海に浸っています。

57441.我々の富に限界があるのは、我々の願望に限界があるからである。

57442.死んだ人ほど家庭的だ。決してどこにも行くことがない。

57443.愚かなことは、多少の理性で補ってやろうとするより、そっくりそのままにしておく方がいい。理性が愚と交わると、その力を失い、愚も愚なりに往々役に立つ性質を失ってしまう。

57444.やりたいことをやって、絶対にあきらめてはいけません。

57445.芸術家が名声を得るのは、決して幸運や偶然の力ではなく、真摯(しんし)な努力と勤勉の結果である。

57446.貧乏人はお金のために働いて、お金持ちはお金が自分のために働いてくれる。

57447.ユーモアって、発する方も、受け取る方も、その人がどんな育ち方をして、どんな生活をしているかを、一瞬にして映し出すんだよね。

57448.大根はいいな 味がないようで 味があり 私はこの年になって まだ大根の味が だせないようだ

57449.風の中の羽毛のように、変わりやすきは女心。

57450.人間というものがこの世の中に生きてゆくのに、何をおいても、心と体を別々に考えたら駄目だぞ。


57451.私の教え方は夢と希望を持たせることです。「勝てるよ。世界一になれるよ。お前なら絶対できる!」と毎日、誠心誠意聞かせると、心が通じて人間の脳は「なるほどな!」となるわけです。

57452.なんとしてでも、この世界を、この地球を、未来へとつなげていかねばならないと思います。僕には何の力もないから、ただマンガでこんなことをメッセージしつづけたのです。

57453.変化こそ、チャンスの母である。

57454.技は力の中にあり。

57455.話したい、相手に伝えたい、と思う時の子の顔をみると、まず目がキラキラとして、言葉よりも先に、言いたいことを訴えかけてくるものである。

57456.若い頃から熱意をなくしたら、どんどん老けこむばかりだ。

57457.今、目の前にある本は、たまたま目に前にある本というのにすぎないのが本の世界であり、それだけに大事なのは、自分で本と出会うということであり、自分で本を探すということであり、そうして自分で読むというこ……

57458.一寸先は闇という よくみれば その闇は私の中にある ときには 月ものぼるが

57459.思想は、ともに応じることのできる人たちだけの財産である。

57460.私はただ、淋しさを軸とした堂々めぐりが人生というものではないかという問いを設定した漱石に感謝するばかりである。この問いがあるというだけでも、人生、だいぶ生きやすくなると思うからだ。

57461.なぜだろう あたりまえだった物が あたりまえでなく あたりまえじゃなかった物が あたりまえになるのは

57462.自信は、持つものではなく、生み出すものである。

57463.人には、生まれる国と、生まれ変わる国がある。

57464.限界だとそこで一線を引いてしまったら底力は出ようにも出る幕がなくなる。限界だと思うもう一つ先でそれは今か今かと待っているものである。

57465.素敵に成し遂げれられたことは、うまく説明されたことよりも良い。

57466.社長業というのは忍の一字じゃないけどやっぱり我慢業。経営者は何かをやろうと決めたら、つい期待感を持ってしまうから、期待通り進まないと、ほんとにイライラするんですね。でも、そのイライラを会社で吐き出……

57467.「言ってはいけない事を、最も言いたい時に言わない」のが大人というもの。

57468.いったいに、女は、男よりも快楽をよけいに頬張る事が出来るようです。

57469.学校などというものは、適当にさぼりながら何とか卒業するくらいでもいいのです。重たく考える必要はありません。

57470.強制収容所での生活を送った私たちには、忘れられない仲間がいる。誰もが飢えと重労働に苦しむ中で、みんなにやさしい言葉をかけて歩き、ただでさえ少ないパンのひと切れを身体の弱った仲間に分け与えていた人た……

57471.実のところ、数学者は芸術家に似ている。数学者の作品は労苦に満ちているのに、最終の結果は苦労の片鱗も留(とど)めていない。同様に、芸術作品を見るとき、我々は作者が何を言いたかったのかは考えるが、作者……

57472.ひとり徒歩で旅したときほど豊かに考え、豊かに存在し、豊かに生き、あえて言うならば、私自身であったことはない。

57473.良い人とは口論するな。

57474.「やってみよう」と思い立ち、実際に行動するヤツは、集団の中では1人か2人しかいない。それ以外は、なんだかんだ理由をつけて、やらない。グズグズしているうちにやる気を失う。

57475.「ピンチはチャンス」とよく言われるが、現実にはそうとは限らない。ピンチの人にとっては、慰めにもならない。「ピンチをチャンスに変えてやれ」と言われた方が、まだ励みになる。

57476.真の成功とは、今日のこのままで、あなたの人生がいかに豊かであるかを認識することです。

57477.人間は得てして、めぐまれた環境にあっても、与えられた仕事をつまらないと思い、不平不満を口にします。しかし、それで運命が好転するわけではありません。与えられた仕事を天職と思い、その仕事を好きになるよ……

57478.(作家が)潔癖などということは、ただ我儘(わがまま)で、頑固で、おまけに、抜け目無くて、まことにいい気なものである。卑怯(ひきょう)でも何でもいいから勝ちたいのである。人間を家来にしたいという、フ……

57479.会社や役所のものと自分のもの、人のゼニと自分のゼニ、そういうけじめがつかなくなっている。

57480.田舎が嫌で飛び出した奴って、東京行ってもダメよね。

57481.もしあなたが今ここにいて幸せでないのなら、けっして幸せになれないだろう。

57482.世界を変えるのは、明日は良くなる、良くできるって信じる、人の心だよ。

57483.恋の最中には、相手の喜ぶことをしてみせようとして、相手の心情におもねり、自分にとっては不利なことや不都合なことでもする場合がよくある。無償の愛と呼ばれるが、そんなものは長つづきするものではない。

57484.「何でわかってくれないのか」と嘆くよりも、なぜ理解されないのか、自分の話はなぜ相手を説得できないのかを論理的にたどってみるほうが有益である。

57485.私はこの政務を立派にやり遂げ、私がいよいよ政界を退く時、たとえ世界中のすべての友を失うことになっても、ただ一人の友、すなわち私の心の奥底にいる友だけは、残しておくように努力したい。

57486.相手の立場に立て──会社も家庭もフットボールも同じだ。愛と相互理解と仲間意識のあるところ、うまくいくようにできている。

57487.人間、死場所を求める時は必ず家郷(かきょう)を思いだすものよ。

57488.一人の感受性のかたちを決定的にするのは、大仰(おおぎょう)な出来事なんかじゃない。ありふれた何でもない日々の出来事が、おもわず語りだすような言葉。その言葉をどのように聴きとったか、ということなのだ。

57489.この世のすべてのものは、はかない。

57490.ガキどもが叫んでる夢のようなことに耳を貸さないその態度はゆるしがたいぜ。

57491.話し手の熱意を呼び起こすには、専門的なことや相手が答えにくいことを質問するといい。レベルの高い話を聞きたがるのは興味がある証拠なので、相手もそれに応じようと、本気になるからだ。

57492.公教育の良さは、自力では教育にアクセスできず、教養を身につけることができない人々を救うことにあります。

57493.私は今の私であり、今の私は素晴らしい。

57494.ひとは子どもから大人になるのではありません。子どもとしてのじぶんをそこにおいて、ひとは大人というもうひとりのじぶんになってゆきます。そこにというのは、じぶんのなかにです。

57495.既に起こりしことはまた起こらん。既に行われしことはまた行われん。

57496.(映画)俳優がほんとに死んじゃいけないよなあ。俳優は映画の中で死ぬべきですよ。ストーリーの中で死ねばいいんだ。そしてまたべつの映画の中で生きかえる。

57497.街歩きというのは、室内から外に出なければいけない。室内を出るということは、自分の心の外に出るということです。自分の心の外に出て、外の情景のなかへ自分から入ってゆく。

57498.人の子の心に点火するもの、これを教育者という

57499.賢人とは、自分の考えにこだわらないで、人の良い考えを取り入れ、それに従う人を言う。

57500.有限のものだけが働いて苦しむのだ。無限のものは微笑して、楽々と体を伸ばして休養している。


57501.バカいってんじゃないよ。何十年一緒に暮らした夫婦だって相手の本当の気持ちなんてわかりゃしないよ。信じるだけ。他人の気持ちは確認のしようがないからねェ。

57502.私たちは、じぶんたちで手に入れられることを他人にもとめて、時間を空費しようとおもわない。

57503.「孤独」とは物事を深く考える、聡明になるチャンスです。友達が多いことが、必ずしも幸せとは言えないのです。(ver.0)

57504.答えを教えるだけじゃ意味がない。到らぬ点を自身に考えさせる! 成長を促す! 「教育」とはそういうものだ。

57505.人生は基本的に不公平なものである。それは間違いのないところだ。しかしたとえ不公平な場所にあっても、そこにある種の「公平さ」を希求することは可能であると思う。

57506.たとえ敗北しても敗退はするな。

57507.学問によって真理を究め、道徳によって正しき道を行い、そして芸術によって美を味わう。人生の理想はただ、真と善と美とを求むるに在(あ)る。

57508.私はできればラクをする。すなわち、教育者のタブーとする、なまけ者の生活が子供のときから大好きだった。

57509.晴天にも驟雨(しゅうう)がいつ来るかわからない。歓喜の時にも災厄がすぐ来ると覚悟しなければならない。

57510.下手の考え、休むに似たり。

57511.私が満足するのに必要なものはごくわずかである。1日2回の美味しい食事、タバコ、私の関心をひく本、少々の著述を毎日。これが、私にとっては生活の全てである。

57512.いまの世の中を一言で言えば「いちいちうるせえな」、これに尽きますよ。

57513.詩人というものはただもう大酒をくらって、そうして地べたに寝たりなんかすると、純真だとか何だとか言ってほめられる。

57514.理想と現実とは独立したものである。理想と現実が衝突するならば悲しいけれども、そのために理想を捨てて、あるいは理想を低くせねばならぬ理由はない。理想は理想として立てて、ただ悲しむべきである。理想をあ……

57515.苦しみに悩むな。幸せに酔うな。

57516.こうなりたいと思う人になったつもりで行動してごらんなさい。研究の結果、演技中の俳優は、役柄に応じて身体に生理的・化学的な変化が起こるということがわかっています。

57517.単純だが有効な法則がある。「常に、人が期待する以上のものを与える」ということだ。

57518.教会へ行くことで安息日を守る人もいるが、私は家庭に留まることで、安息日を守る。

57519.二つの片割れは、ひとつになる運命にあった。しかし、それらがひとつに結びついたとき、それらは二つの完全な存在となる。それこそが美であり、それこそが愛である。

57520.本は他人が書いたものなのだから、いくら並べてみても自分の世界にはならない、などといってはいけない。たしかに本は他人が書いたものにはちがいないが、その本をえらんで買ったとたん、それは自分の世……

57521.ああ、もう僕を信ずるな。僕の言うことをひとことも信ずるな。

57522.しかし、どうあがいてみても、やっぱり人生は何ものでもないのである。それ自体が暇つぶしなのである。存在が存在するということに理由がないからである。

57523.自分にコントロールできないことは、いっさい考えない。考えても仕方ないことだから。自分にできることだけに集中するだけだ。

57524.来山(らいざん)はうまれた咎(とが)で死ぬる也(なり) それでうらみも何もかもなし

57526.「俺って変人だから」「私、変わってるってよく言われるの」などと、自分で自分を「変人だ」と言いたがる人は、本人が思っているほど変人ではなく、どちらかといえば凡庸で個性に欠ける人であることが多い。おそ……

57527.全方面に対する悪なんて存在しないんだ。どんな悪も、何かは救っている。逆に言えば、どんな正義でも、何かを傷つけている。「この世に絶対はない」という言葉の意味はね、絶対正義も絶対悪もこの世にはないとい……

57528.昨年は、何も無かった。一昨年は、何も無かった。その前のとしも、何も無かった。

57529.社会のモラルの高さあるいは文明度を測る尺度は、そこでマイノリティがどういう待遇を受けているかだ。

57530.一直線に成功ということはほとんどありえないと思う。成功の陰には必ず失敗がある。

57531.性は当人も気づかない、一番の秘密を顕(あら)わす。

57532.問題の困難さが人間的スケールを決定する。

57533.私は書類を整頓した。書類を破り、容赦なく大量の紙を破棄した。それはつねに大きな満足感をもたらす。

57534.やがて君は眠る。そして目覚めたとき、君は新しい世界の一部になっている。

57535.共通の体験を持てば持つほど、互いに通じる言葉も多くなる。

57536.夢現(ゆめうつつ)っていうのがあるようですね。夢のときに明快な判断が与えられたりする。夢は三分の一ぐらい現実に入ってるんじゃないでしょうか。

57537.半端にして怠れば前功を失い未熟に復(かえ)る

57538.誰もがやっている決まりきった道筋で振りきってしまうと、結局、人の来た道をただ辿ってるだけということになります。

57539.「よく生きる」ためには、「よく働くこと」がもっとも大切なことです。それは、心を高め、人格を磨いてくれる「修行」であると言っても過言ではありません。

57540.自信は人それぞれのパイロットであり、タービンであり、推進機でなければならぬ。

57541.お客様から尊敬されるようになれば、たとえ他の会社が安い価格を提示しても(自社製品を)買って下さるだろう。商売の極意とはお客様の尊敬を得ることだ。売る側に高い道徳観や人徳があれば、信用以上のものが得……

57542.人は誰でも他人の黒衣(くろこ)。操ってると思っても、操られている。阿呆(あほ)のからくり糸車

57543.一ぴきのねこと 友だちになれたら ちがってくる 何かが もっと優しくなれるかもしれない

57544.家庭の幸福は、妻への降伏。

57545.好きは呪いだ。苦しくて、とても心地よい。

57546.平凡は非凡にまさるという言葉もある。平凡は地味ではあるが、底に奥深い滋味が潜んでいる。そこに気づけば、「どこといってとりえのない自分」にふさわしい生き方が見えてくるはずだ。

57547.一国は一人を以(もっ)て興(おこ)り、一人を以て滅ぶ。

57548.女というものは元来が、男に対して苦しみを与え得る存在でありたいと思っている。

57549.人生とは、別の計画を立てているのに起こる事柄である。

57550.物事がうまく決着するためには、自己の努力、周囲の援助、神仏の加護、の三つが必要です。


57551.失敗も糧だ。悩んでこそ輝けるんだ。

57552.人は、どうしても生きた証が欲しくなります。

57553.何でも無鉄砲なことしなきゃあ、えらくなれねえぞ!

57554.わたくしたちの今日までの人生だって、挫折や失敗が次々とあったじゃない。それがあるから、人間だし、人生なんだわ。

57555.トレーニング!トレーニング!トレーニングだ! だが、もしそれが身体だけを鍛えて精神を鍛えないようなトレーニングなら、願い下げだ! 動くことはできても考えることができない俳優に用はない。

57556.幸運の愛は、勇者とともにある。

57557.希望はすこぶる嘘つきであるが、とにかく我々を楽しい小道を経て、人生の終わりまで連れて行ってくれる。

57558.仕事の圧迫は、心にとってきわめてありがたいものだ。その重荷から解放されると、心は一段と自由に遊び、生活を楽しむ。仕事をせずにのんびりしている人間ほど惨めなものはない。

57559.負けるにきまっているものを、陰でこそこそ、負けるぞ負けるぞ、と自分ひとり知ってるような顔で囁(ささや)いて歩いている人の顔も、あんまり高潔でない。

57560.学校は教育の場と言うより、本来は学びの場である。そして学びの主体は生徒である。生徒こそが、学びの当事者である。学びとは他の誰でもない生徒にとっての問題であるはずだ。

57561.生活の中に個人的な「小確幸」(小さいけれども、確かな幸福)を見出すためには、多かれ少なかれ自己規制みたいなものが必要とされる。

57562.好奇心を爆発させるのも冒険、また、好奇心を抑制するのも、やっぱり冒険、どちらも危険さ。

57563.やけくその行為は、しばしば殉教者のそれと酷似する。

57564.どのような窮地にも必ず解決があります。困ったり妨げられたりしたときには、解決があるということをすぐその場で自分に言い聞かせなさい。するとそれがあなたの潜在意識に伝わり、答えを得られるように導かれる……

57565.神の国は、見られる形で来るものではない。また「見よ、ここにある」、「あそこにある」などとも言えない。

57566.書いている時は楽しくないけれど、書いていない時はもっと楽しくない。

57567.シャネルもディオールもエルメスも他人の名前ですよ。「小林」とか「斎藤」とか「木村」と同じなのです。

57568.打ち砕け、浪よ。欣(よろこ)び踊る水で打ち砕け

57569.失敗ではなく、理想の低さが罪なのである。

57570.結論を見出しのように真っ先に示すことが、まず人を引きつけ、しっかり聞いてもらうための大事なコツなのである。

57571.(小説に於(お)いては)無闇(むやみ)に字面(じづら)を飾り、ことさらに漢字を避けたり、不要の風景の描写をしたり、みだりに花の名を記したりする事は厳に慎しみ、ただ実直に、印象の正確を期する事一つに……

57572.容姿も性格も才能も、子供たちは千差万別です。どんな子供が生まれても、大切なのは愛し続ける覚悟なのです。

57573.世の女性というものは学問のある無しにかかわらず、異様なおそるべき残忍性を蔵しているもののようでございまして、そのくせまた、女子は弱いと言い、之(これ)をいたわってもらいたいと言い、そうかと思うと、……

57574.(自分が)優しいのは、性格が弱いからだ。私はそれに打ち克たねばならない。酷いことにも耐える強い心にならねばならない。

57575.自分を叱ってくれる人は大変ありがたい人なのだと受けとめるべきだ。誰でも人に厳しいことを言うのはいやなのだ。それをあえて言ってくれるのは、その人に期待をかけているからである。

57576.帰ったら、白いシャツ。

57577.前に進むためには、退くことを受け入れること。

57578.悲しく投げやりな気持でいると ものに驚かない

57579.永い眼で見れば、企業も人間も、社会的存在としての陰徳を積むことが大事ではないでしょうか。

57580.予の成功は単に勤勉にあり。予は一生の間、一片のパンだにも、決して座食せざりき。

57581.「バカヤロー」という言葉は、自分よりバカな相手に使うべきだ。

57582.私は、年少年長の区別なく、ことごとくの友人を尊敬したかった。尊敬の念を以(もっ)て交際したかった。だから私は、年少の友人に対しても、手加減せずに何かと不満を言ったものだ。野暮(やぼ)な田舎者(いな……

57583.感情っていうのは、意識過ぎるとぬぐい去れなくなる。恐怖は特にな。いいか前を向いて集中するんだ。

57584.あんまり勝ちすぎてしまってはものごと美しくはありません。黒白をあまりきっぱりつけるのは、こころ稚(おさな)いこと……というより、興(きょう)が削(そ)がれて白けるではありませんか、すべて何でもた……

57585.立派な宗教の教えが、人生に良い結果をもたらすのは、人の心を癒やす良い言葉を口ぐせにするからです。

57587.若さを保つということは、年齢ではなく、いつも若い健全な心を持っているということです。

57588.最後に笑う者が一番よく笑う。

57589.あなたには人生におけるすべての問題と障害と困難に打ち勝つことのできる見えない力が備わっています。それは潜在意識の中に存在しています。潜在意識をうまく活用しなさい。そうすればすべてが可能になります。

57590.ある者の得は、他の者の損になる。

57591.釘を一本節約したために、馬を失う。

57592.宗教は己の生命を離れて存在するのではない。その要求は、生命そのものの要求である。

57593.生きるのがつらいのは、あなたのせいではありません。

57594.春に百花(ひゃっか)あり、秋に月あり、夏に涼風(りょうふう)あり、冬に雪あり。もし閑事(かんじ)を心頭に挂(か)くる無くんば、すなわちこれ人間の好時節。

57595.どんな場合においても相手をトコトンまで追い詰めないことが大切です。決して自分の話し方に酔って、立て板に水のしゃべり方をしてはいけません。

57596.戦は自衛? なるほどな。しかし今日の戦は既にその域を通り抜けている。今日の戦は侵略だ。今日の戦は貪欲だ。いやいや今日の戦はほとんど興味に堕している。戦のための戦だ!

57597.理想の男性とは、白馬の王子様のようなもの。誰もがそれを口にするが、見た人はいない。

57598.酒の席に於(お)いては、いかなる約束もせぬ事。これは、よくよく気をつけぬと、とんだ事になる。飲酒は感激を呼び、気宇(きう)も高大になる。いきおい、自分の力の限度以上の事を、うかと引き受け、酔いが醒……

57599.いつも自分のところへ遊びに来ている人が、自分の知らぬまに、自分を批評してゐるような小論文を書いているのを、偶然に雑誌あるいは新聞で見つけた時には、実に、案外な気がするものである。その論の、当、不当……

57600.自然に順応することができれば、事はすべて自(おの)ずからにして成るのである。