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[ 名言 ]
会社一筋で幸せになれるわけがない。
ビジネスマンよ、遊べ、愉しめ、自分を可愛がれ。

[ 出典 ]
日下公人[くさか・きみんど]
(著述家・多摩大学名誉教授、1930〜)

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[ 解説 ]
「会社一筋」に猛烈に働いて、出世競争に勝って、幸運にも経営幹部になることができれば、それが「会社人生における成功」です。
自分はこの上なく「幸せ」だと感じることができるでしょう。
しかし、そのような人はごくわずかです。
果たして、5%もいるかどうか。
。。

■現実的には、会社一筋に働いても、会社の為に全てを捧げても、ほとんどの人は「幸せ」にはなれないのです。
散々会社の為に尽くしても、その成果が適正に評価されるとは限りません。
上司や同僚に手柄を横取りされたりします。
また、会社にとって「不要な人材」と判断されたり、上司に嫌われたりすれば、配置転換やリストラが待っています。
さらに、仕事を優先して無理をしすぎたり、不摂生な生活をした結果、肉体や精神の病気にかかるかもしれません。
おまけに、仕事の為に家庭を犠牲にした結果、夫婦仲は完全に冷え切って熟年離婚は確実、家族はバラバラ、子供の家庭内暴力や引きこもりなど、あらゆる「不幸せ」が待っているでしょう。
これが、「会社一筋」で生きた人の大部分が遭遇するであろう悲しき末期(まつご)なのです。


■では、どうすればいいのでしょう?
答えは至ってシンプルです。
「会社一筋」の生活をやめればいいのです。
しかし、果たして簡単にやめられるのでしょうか?
そもそも「会社一筋」というのは、同僚に差をつけられるのではないか、後輩に追い抜かされるのではないか、落ちこぼれてリストラ対象になるのではないか、という「不安」「脅迫観念」から来ています。
同時に、「会社一筋」に働けば、いつか認められて出世して幸せになれるだろうという「幻想」「妄想」でもあります。
また、仕事以外にやる事がないという「逃避」の場合もあります。


■「会社一筋」をやめるには、これらの「不安」「強迫観念」「幻想」「妄想」「逃避」に打ち勝つような「価値観の転換」が必要です。
それは、「会社依存」からの脱却です。
会社は人を裏切ります。
「自分を裏切るようなものに依存している限り幸せはありえない」という現実を理解することが大切です。


■では自分を裏切らないものとは何でしょう?
一番なのは、家族や友人やペットとの交流です。
自分を決して裏切らない人との関係を大切にすることです。
会社から裏切られても自分を支えてくれる存在があれば、それこそが「人生の幸せ」につながります。
会社をクビになった途端に離婚という話をよく聞きますが、それは普段から良い関係を築くことを怠っていたか、金目当ての相手だったということです。


■もう一つお薦めなのが、「一生の趣味」を持つことです。
ここで言う「趣味」とは、一時的なストレス発散に行う「娯楽」のことではありません。
一生を通して打ち込める「ライフワーク」のようなものです。
趣味は、決してあなたを裏切りません。
趣味は時間をかければかけるほど上達するので、やりがいもあります。
また、趣味を通じて仲間ができれば、それも「人生の幸せ感」を高めてくれるでしょう。


■ところで、家族や友人よりも、どんな娯楽よりも仕事が好き、仕事が「趣味」であり「生きがい」という人はどうすればいいのでしょう?
「会社」と「仕事」は別物だということをまず理解しましょう。
要は「会社に依存」しなければいいのです。
自分が携わっている「仕事」の内容が本当に好きで、一生やり続けたいのであれば、独立してもやっていけるぐらい技能を高めるよう努力しましょう。
そうすれば恐いものは何もなくなります。
仕事をやり続けられる限り幸せでいられます。
自分が身につけた技能は決して裏切りません。
会社は人を裏切ります。
それでも、その人に魅力的な技能があれば、会社にとって利用価値があれば、リストラされるどころか、きっと重宝されるでしょう。
「会社一筋」ではなく「仕事一筋」に生きる。
それはそれで一つの生き方です。
その代わり、普段から血のにじむような努力が必要です。
また、家族を犠牲にするかもしれないなど、「普通の人の幸せ」は望めないということは覚悟しましょう。


■ちなみに、「遊べ、愉しめ、自分を可愛がれ」というのは、飲んで歩いたり、ゲームで時間を潰したり、ぶらぶら何もしないで過ごせ、自分を甘やかせということではありません。
「会社に人生を捧げるのではなく、自分の人生を積極的に楽しみなさい」ということです。
念のため。
(ながれおとや)


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