旅行は元来(人間の生活というものも、同じことだと思われるが)手持ち無沙汰なものである。
朝から晩まで、温泉旅館のヴェランダの籐椅子に腰掛けて、前方の山の紅葉を眺めてばかり暮すことの出来る人は、阿呆ではなかろうか。 何かしなければならぬ。 太宰治[だざい・おさむ]
(明治〜昭和の作家、1909〜1948) 『井伏鱒二選集』第4巻後記(太宰治執筆) 【 太宰治の名言 】
〈全文〉
ここで、具体的に井伏さんの旅行のしかたを紹介しよう。 第一に、井伏さんは釣道具を肩にかついで旅行なされる。 井伏さんが本心から釣が好きということについては、私にもいささか疑念があるのだが、旅行に釣竿つりざおをかついで出掛けるということは、それは釣の名人というよりは、旅行の名人といった方が、適切なのではなかろうかと考えて居る。 旅行は元来(人間の生活というものも、同じことだと思われるが)手持ち無沙汰なものである。 朝から晩まで、温泉旅館のヴェランダの籐椅子に腰掛けて、前方の山の紅葉を眺めてばかり暮すことの出来る人は、阿呆ではなかろうか。 何かしなければならぬ。 釣。 将棋。 そこに井伏さんの全霊が打ち込まれているのだかどうだか、それは私にもわからないが、しかし、旅の姿として最高のもののように思われる。 金銭の浪費がないばかりでなく、情熱の浪費もそこにない。
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