人間はこの現実の世界と、それから、もうひとつの睡眠の中の夢の世界と、二つの世界に於(お)いて生活しているものであって、この二つの生活の体験の錯雑し、混迷しているところに、謂(い)わば全人生とでもいったものがあるのではあるまいか。
太宰治[だざい・おさむ]
(明治〜昭和の作家、1909〜1948) 『フォスフォレッスセンス』 【 太宰治の名言 】
《関連》
私にとってこの世の中の現実は、眠りの中の夢の連続でもあり、また、眠りの中の夢は、そのまま私の現実でもある。 (太宰治) 《関連》 記憶は、それは、現実であろうと、また眠りのうちの夢であろうと、その鮮やかさに変わりが無いならば、私にとって、同じような現実ではなかろうか。 (太宰治) 《関連》 私は、一日八時間ずつ眠って夢の中で成長し、老いて来たのだ。 つまり私は、所謂(いわゆる)この世の現実で無い、別の世界の現実の中でも育って来た男なのである。 (太宰治)
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