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すべての才や力や材というものは
ひとにとゞまるものでない
(ひとさえひとにとゞまらぬ)

[ 出典 ]
宮沢賢治[みやざわ・けんじ]
(明治〜昭和初期の詩人・童話作家、1896〜1933)
詩「告別」
詩集「春と修羅 第二集」収録

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とどまらない
宮沢賢治の名言

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〈全文〉
いまごろちょうどおまえの年ごろで
おまえの素質と力をもっているものは
町と村との一万人のなかになら
おそらく五人はあるだろう
それらのひとのどの人もまたどのひとも
五年のあいだにそれを大抵無くすのだ
生活のためにけずられたり
自分でそれをなくすのだ
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すべての才や力や材というものは
ひとにとゞまるものでない
(ひとさえひとにとゞまらぬ)
云わなかったが、
おれは四月はもう学校に居ないのだ
恐らく暗くけわしいみちをあるくだろう
そのあとでおまえのいまのちからがにぶり
きれいな音の正しい調子とその明るさを失って
ふたたび回復できないならば
おれはおまえをもうもう見ない
なぜならおれは
すこしぐらいの仕事ができて
そいつに腰をかけてるような
そんな多数をいちばんいやにおもうのだ
もしもおまえが
よくきいてくれ
ひとりのやさしい娘をおもうようになるそのとき
おまえに無数の影と光りの像があらわれる
おまえはそれを音にするのだ
みんなが町で暮したり
一日あそんでいるときに
おまえはひとりであの石原の草を刈る
そのさびしさでおまえは音をつくるのだ
多くの侮辱や窮乏の
それらを噛んで歌うのだ
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