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[ 名言 ]
悲惨と情慾とはうらはらのものらしい。

[ 出典 ]
太宰治[だざい・おさむ]
(明治〜昭和の作家、1909〜1948)
『ア、秋』

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〈全文〉
いつか郊外のおそばやで、ざるそば待っている間に、食卓の上の古いグラフを開いて見て、そのなかに大震災の写真があった。
一面の焼野原、市松の浴衣(ゆかた)着た女が、たったひとり、疲れてしゃがんでいた。
私は、胸が焼き焦げるほどにそのみじめな女を恋した。
おそろしい情慾をさえ感じました。
悲惨と情慾とはうらはらのものらしい。
息がとまるほどに、苦しかった。
枯野のコスモスに行き逢うと、私は、それと同じ痛苦を感じます。
秋の朝顔も、コスモスと同じくらいに私を瞬時窒息させます。


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