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芸術家というものは、つくづく困った種族である。
鳥籠(とりかご)一つを、必死にかかえて、うろうろしている。
その鳥籠を取りあげられたら、彼は舌を噛(か)んで死ぬだろう。

[ 出典 ]
太宰治[だざい・おさむ]
(明治〜昭和の作家、1909〜1948)
『一灯』(いっとう)

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[ 補足 ]
※鳥籠(とりかご)=ここでは、神から与えられた才能・センスのこと。

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〈全文〉
芸術家というものは、つくづく困った種族である。
鳥籠(とりかご)一つを、必死にかかえて、うろうろしている。
その鳥籠を取りあげられたら、彼は舌を噛(か)んで死ぬだろう。
なるべくなら、取りあげないで、ほしいのである。

誰だって、それは、考えている。
何とかして、明るく生きたいと精一ぱいに努めている。

昔から、芸術の一等品というものは、つねに世の人に希望を与え、怺(こら)えて生きて行く力を貸してくれるものに、きまっていた。
私たちの、すべての努力は、その一等品を創る事にのみ向けられていた筈(はず)だ。
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至難の事業である。
けれども、何とかして、そこに、到達したい。
右往も左往も出来ない窮極の場所に坐って、私たちは、その事に努めていた筈である。
それを続けて行くより他は無い。
持物は、神から貰った鳥籠一つだけである。
つねに、それだけである。


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