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[ 名言 ]
酒飲みというものは酔ってつまらぬ事も言うけれど、しかし、たいていは、このように罪の無いものである。

[ 出典 ]
太宰治[だざい・おさむ]
(明治〜昭和の作家、1909〜1948)
「瘤取り」
『お伽草子』

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〈全文〉
林の中は、雨宿りの鳥獣で大混雑である。
「はい、ごめんよ。
 ちよっと、ごめんよ。」
とお爺さんは、猿や兎や山鳩に、いちいち上機嫌で挨拶して林の奥に進み、山桜の大木の根もとが広い虚(うろ)になっているのに潜り込んで、
「やあ、これはいい座敷だ。
 どうです、みなさんも、」と兎たちに呼びかけ、
「この座敷には偉いお婆さんも聖人もいませんから、どうか、遠慮なく、どうぞ。」
などと、ひどくはしゃいで、そのうちに、すうすう小さい鼾(いびき)をかいて寝てしまった。
酒飲みというものは酔ってつまらぬ事も言うけれど、しかし、たいていは、このように罪の無いものである。


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